「ねだる」と「せびる」の違いとは?分かりやすく解釈

「ねだる」と「せびる」の違い違い

何かお願い事をすることを表して「ねだる」「せがむ」と言うことがありますが、この二つの言葉の違いはご存じですか。

この記事では、「ねだる」「せびる」の違いを分かりやすく説明していきます。

「ねだる」とは?

「ねだる」とは、甘えたり、無理に頼んだりしてほしいものを請い求めることです。

また、難癖をつけて要求する、ぐずぐず文句を言うという意味もあります。

「ねだる」は、漢字で書くと「強請る」になります。

また、「根足る」と表記する場合には、根が十分に伸びて張るという意味になりますが、「強請る」とは、異なる言葉です。

「ねだる」と似た言葉に「せがむ」がありますが、「せがむ」は基本的に行為を求めるときに使う言葉です。

それに対して、「ねだる」は、行為だけでなく物品を要求する場合にも使うことができます。


「ねだる」の使い方

「おもちゃをねだる」「お小遣いをねだる」のように使います。

また、「~するようねだる」のように、何かしらの行為を要求する場合にも「ねだる」を使うことは可能です。

「強請り」(ねだり)は、ねだることを意味し「おねだり」とも言います。

「ないものねだり」は、ないものを欲しがること、実現できないことを無理に望むことを表す言葉です。


「せびる」とは?

「せびる」とは、金銭や品物を無理にもらい受けようと頼むことを意味します。

「せびる」は、「せぶる」の音が変化したものです。

現代でも方言で「せぶる」を使う地域があります。

「せびる」は、相手とのかかわりあいをいいことに、金銭などを無理に要求して手に入れることですが、相手との関係は必ずしも親密であるとは限りません。

些細な関わり合いであっても「せびる」を使うことができます。

「せびる」の使い方

「お小遣いをせびる」「お金をせびる」というように、物品を対象として使います。

「ねだる」と「せびる」の違い

「ねだる」は、物品と行為の両方に使うことができますが、「せびる」については、基本的に物品に対してしか使うことができません。

また、「せびる」は、「ねだる」と比べて、より強く、しつこく要求することを表します。

「ねだる」には、甘えるという意味も含まれるため、多くの場合、子供が主語になります。

大人が主語になる場合もありますが、大人が何かを「ねだる」ことは幼稚な印象を与えます。

「ねだる」の例文

・『弟は買い物に行くといつも母におもちゃをねだる。』

・『うちの犬はおねだりをするのが上手だ。』

・『お小遣いをねだってみたがもらえなかった。』

・『映画館に連れて行ってとねだったが駄目だった。』

「せびる」の例文

・『母にお小遣いをせびる。』

・『息子は家を出て行ってからも、お金をせびりに帰ってくる。』

・『弟は泣きながらおもちゃをせびっていた。』

・『付き合っている女性に金をせびられた。』

まとめ

「ねだる」は、物と行為の両方に使えて、「せびる」は、物に対してしか使えません。

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