この記事では、ししとうと唐辛子の違いを分かりやすく説明していきます。
ししとうとは?
ししとうとは、中南米産で、正式名称を獅子唐辛子(シシトウガラシ)と言います。
この名前の由来は実の先端が獅子の鼻に似ていることから名付けられました。
そして、中南米からヨーロッパ人が持ち込み、世界の人々が食べるようになりました。
このししとうが緑色である理由は、収穫する前の未熟果の状態であり、実は完熟するとパプリカのように真っ赤になります。
実際はもう少し大きく成長します。
料理の仕方としては、焼いたり、揚げて食べる方法がとられますが、破裂することがありますので、穴を開けてから調理するのが一般的です。
通常は辛みのない実を付けるししとうですが、ときおき刺激のある辛さが出る実が出てきます。
辛くなる理由には水分が足りないことで実にストレスがかかってしまうことが原因です。
栄養価はカロテンやビタミンCを多く含み、特有のエピネフリンは脂肪燃焼の効果がありますので、ダイエット中の人に最適な食べ物です。
現在のししとうは1個の完熟果から200粒近くの種子が取られるよう品種改良されています。
寒さに弱いこの果実は気温が低くなる冬場は加温栽培やハウスで栽培されているのが特徴的です。
唐辛子とは?
唐辛子とは、中南米原産で、噛めば舌にピリッとくる刺激的な辛味が広がる果実です。
その辛味を活かし、香辛料として使われています。
紀元前6000年前にはすでにメキシコでは料理に使っており、15世紀になってやっと世界各国へと広まっていきました。
現在、世界に流通しているのは南米産が多く、日本では栃木県大田原市が国産のとうがらしの生産量が多いことで知られています。
火を通しても辛味が残り、料理の味に深みを出す調味料としても使えるため、古くから中国では味付けに使われてきました。
韓国ではキムチに使い、白菜の旨みを引き出す役目も果たします。
この唐辛子にはカプサイシンという辛味成分が含まれており、刺激的な辛味にハマる人も多く、中国では四川料理にたっぷり入れて料理を味わいます。
このカプサイシンは代謝を高め、発汗作用を促す効果が高いのでダイエットサプリにも使われています。
食欲を増進させる働きもあるビタミンCやビタミンAが含まれている唐辛子は、その刺激的な辛味自体に虫除けの効果があるため、軒下に糸で吊るしておくだけで蚊よけにもなります。
ししとうと唐辛子の違い
唐辛子とししとうの違いを、分かりやすく解説します。
収穫したときに緑色であるのがししとうで、唐辛子は収穫時に赤いという違いがあります。
元々辛味もないししとうには、ごく稀に辛味があるものが収穫されますが、唐辛子はそのほとんどが辛いという違いもあります。
また、そのまま調理した実を食べることが目的のししとうですが、唐辛子は薬味や調味料として使われており、そのまま実を噛んで食べることはほとんどありません。
まとめ
色こそ違えど、形がそっくりなししとうと唐辛子。
その違いは、ししとうの実は柔らかいので簡単に噛み千切れて、唐辛子は辛くて噛み切れず、そのままでは食べにくい違いがあります。
そんなししとうとトウガラシはどちらも料理に使える食材ですので、美味しい料理にするために、味や歯応えを活かす調理方法を取り入れてみるといいでしょう。