社会人として、おさえておきたいマナーは色々あります。
この記事では、「留意」と「了承」の違いを分かりやすく説明していきます。
恥をかかない、正しい日本語を身に付けていきましょう。
「留意」とは?
留意(りゅうい)とは、気を付けること。
心に留めておき、注意を払うことです。
ビジネスシーンでよく使われる表現になります。
留意をつかった言い回しに「ご留意頂きますよう、宜しくお願いいたします」があります。
クライアントや営業先にメールなどを送るとき、とても便利な表現です。
「大変お手数ですが、注意を払っていただけないでしょうか」という訳になります。
また「留意」は、相手の体調を気遣うときにも便利な表現です。
「寒い日が続いております。
どうぞお体にご留意くださいますようお願い申し上げます」などと用います。
誤りやすい「ご留意ください」は「ください」が命令のように聞こえてしまうこともあるため、使わない方が無難です。
「了承」とは?
了承(りょうしょう)とは、承知すること。
相手の申し出に耳を傾けて、その思いを受け取るときに用います。
簡単に言うなら「わかりました」と承諾することです。
了承には「了解して承諾する」という意味があります。
了解とは「理解すること」です。
そのため了承は「相手の言い分を理解して受けとめる」という訳でつかわれます。
ビジネスシーンでは部下の申し出に対して、上司が承諾する場合によくつかわれます。
また「了承」には了解と同じく敬語としてのニュアンスは含まれていません。
そのため目上の方やお客さまに対しては、使わない表現なので注意しておきましょう。
「わかりました」という丁寧な表現は「かしこまりました」や「承知いたしました」になります。
了承でよく使う表現として「ご了承いただけますでしょうか」があります。
この場合、了承をおこなうのは相手なので、失礼にはあたらない表現になります。
「留意」と「了承」の違い
どちらも仕事でよく耳にする表現です。
「留意」と「了承」の違いを、分かりやすく解説します。
・承知する「了承」
「留意」と「了承」はとても似ているので、間違えやすい言葉になります。
留意とは心に留めて、気を配っておくこと。
そして了承とは事情を汲み取って、受け入れることです。
留意は「用心する」という訳のみですが、了承はそれよりも一歩すすんだ「許可を出す、認める」という意味があります。
そのため「留意」よりも、より一歩すすんだ表現になるのが「了承」です。
「課長の了承を得た」というと、課長にゴーサインを出してもらったという訳になります。
留意は気を付けること、了承は承諾することです。
まとめ
「留意」と「了承」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも仕事場でよく使う表現です。
留意とは、注意喚起をすること。
心に留めておき、用心することです。
対して了承は、承諾すること。
相手の申し出を受け取って、認めてあげることです。
言葉の内容を正しく理解しておくと、周囲と堂々とコミュニケーションが取れるようになります。