「モノクロ」と「モノトーン」はどちらも白や黒のシンプルな色合いを表す言葉ですが、とても似ている言葉です。
この記事では「モノクロ」と「モノトーン」の違いについて分かりやすく説明していきたいと思います。
「モノクロ」の意味や使い方とは?
「モノクロ」とは、単一の色で描かれている図画などをあらわし、フランス語で「単色」を意味していることが語源となっています。
もともとは美術の分野で使われていた言葉であり、「モノクローム」を略して「モノクロ」といいます。
写真や美術で使われることが多く、映像表現ではとくに光の強弱を白と黒のみであらわした「モノクロ映像」が馴染み深いです。
古い写真や古い映像に多い「モノクロ」ですが、現在では意図的にクラシカルな雰囲気を表現するために使われることもあります。
オセロやパンダなどの白と黒だけのものを「モノクロ模様」などということもあり、コントラストや色の抑揚は白と黒との差のようにしっかりとしているものです。
「モノトーン」の意味や使い方とは?
「モノトーン」とは、単調である色をあらわし、単一の色の濃淡や明暗のみで表現します。
インテリアやファッションで使われることが多い言葉で、無彩色と呼ばれる白、グレー、黒を基調とするカラーコーディネートのことをいいます。
コントラストを抑えた配色のことをいい、色の抑揚の差が出すぎないものと言われています。
白とグレーと黒のみでコーディネートされた服装や部屋を指し、どちらも落ち着いた大人っぽさをあらわすことができる人気の配色です。
しかし白とグレーと黒のみを「モノトーン」と呼ぶと思われがちですが、青と水色でトーンを統一したものも「青のモノトーン」といえます。
単色で濃淡をあらわしたもの全般を「モノトーン」と呼ぶ、ということです。
「モノクロ」と「モノトーン」の違いについて
「モノクロ」と「モノトーン」は、基本的に白とグレーと黒を基調としているというイメージが共通していますが、はっきりとした違いもあります。
「モノクロ」は主に写真や美術で使われる言葉であり、「モノトーン」は主にファッションやインテリアで使われている言葉です。
「モノクロ」は白とグレーと黒で濃淡や明暗をあらわした写真や絵やデザインをいいます。
対する「モノトーン」は、基本的には白とグレーと黒を使ったファッションやインテリアをあらわしますが、青や赤などでもコントラストを抑え濃淡を表現していれば「モノトーン」と呼びます。
「モノクロ」を使った例文を紹介
・『祖父と祖母の結婚式の写真を見せてもらったが、モノクロ写真で、周りに写っている景色も見たことはないのになんだか懐かしいものだった。』
「モノトーン」を使った例文を紹介
・『大学生になってから周りの友達が急におしゃれになって、あわててファッションに気をつかうようになった。モノトーンコーデはとても組み合わせやすく、助かっている。』
「モノクロ」と「モノトーン」の違いのまとめ
「モノクロ」と「モノトーン」には、使われている分野や使われている色のコントラストや抑揚の違いがありました。
とても似ている言葉ですので、しっかりと違いを覚えておきたい言葉です。