記者会見などでよく耳にするのが「質問を受ける」という言葉です。
当たり前のように使われている言葉ですがよく考えてみると正確にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「質問を受ける」の意味と類似表現について解説します。
「質問を受ける」とは?意味
「質問を受ける」とは、「疑問などを尋ねられること」を意味する言葉です。
「質問を受ける」の概要
「質問を受ける」とは簡単に説明するならば「相手から質問されること」を指す言葉です。
質問にはする側とされる側のふたつの立場がありますが、される側の立場から見たときの表現が「質問を受ける」です。
人と話をすることを指して「受け答え」といいます。
相手の話を聞く行為が「受ける」で返事をする行為が「答える」に当たりますが、「質問を受ける」の「受ける」も意味は同じであり「相手の話す質問を聞く」ことを表しています。
相手から物事を尋ねられるという受け身の様子を表す言葉で、相手の言葉に耳こそ傾けているものの具体的な反応や対応については一切含まれていません。
表している内容は「質問を耳で聞く」ところまででその後どのような対応をとるかに関わらず使える言葉です。
「質問を受ける」の後に誠意を持って返事をしても黙って立ち去っても、話を聞く行為まででを指す言葉としてであれば「質問を受ける」はふさわしい使い方となります。
「質問を受ける」の言葉の使い方や使われ方
・チーム移籍に関してスポーツ新聞の記者から質問を受ける。
・テストの出題範囲に関して生徒から質問を受ける。
・献金疑惑について野党議員から質問を受ける。
・質問を受けるだけで回答しないのは誠意に欠ける。
「質問を受ける」の類語や言いかえ
・問い質される
「疑惑や疑念について真実を追求する目的で尋ねられる」という意味の言葉です。
かなり強く詰問する様子を表す言葉であり、真実や深層を知るために強い態度で追求されるときに使われます。
尋ねてくる相手はこちらのことをあまり信用しておらず話の内容が嘘ではないかと最初から疑ってかかっているときに使われることが多く、尋ねられる側には気圧されたり戸惑ったりといった感情の揺れが見られるときに使われる表現です。
行動だけを見れば「質問を受ける」とよく似ていますが、こちらのほうが真実が明らかになるまで強くしつこく尋ねられている様子を表しており、問う側と問われる側に支配関係や上下関係など立場の違いが見られます。
・出題される
「テストやクイズなど解くための問題を出される」という意味の言葉です。
「質問を受ける」がその人が知っている知識や情報を答えとして求めているのに対し、こちらはあらかじめ別に解答が用意されている問題を訪ねるときに使います。
・問い合わせを受ける 「わからないことや不明なことなど知りたいことについて答えを求める連絡を受ける」という意味の言葉です。
主に企業や団体に対して顧客や利用者から訪ねる連絡がくることを指す言葉で、個人間ではあまり使われない表現です。
「問い合わせ」とは答えを知っている人や最終的に判断する責任者などに対する質問を意味しており、そのような立場にある人物にとっては「質問を受ける」と「問い合わせを受ける」はほぼ同じ意味の言葉です。
まとめ
普段の生活でも使われている「質問を受ける」という言葉ですが具体的に意味を調べてみるといろいろ場面で使える表現であることがわかります。
言葉の持つ正確な意味を知りふさわしい使い方ができるようになりましょう。