この記事では、「時機を見て」の意味を分かりやすく説明していきます。
「時機を見て」とは?意味
「時機を見て」の読みは、「じきをみて」で、「物事を行うタイミングを見極めた上で」と言う意味です。
「時機」は「何かを行うのによい機会や、しおどき」を意味し、また「見る」には色々な意味がありますが、ここでは「観察し、判断する」すなわち「見計らう」と言った意味で使われています。
従って、「時機を見て」は冒頭の意味を持つ慣用句として、使われているのです。
「時機を見て」の概要
「時機を見て」の「時機」の意味は、前項に記載した通りですが、「時」が付く同音の熟語に、「時期」や「時季」があります。
この言葉との違いを説明します。
「時期」は「あることを行う時や、ある一定の期間」を意味し、また「時季」は「あることを行うのに最適な季節」の意味です。
従って、「時機を見て」の「時機」を、「時期」や「時季」としても、日本語の構成としてはあり得るでしょうが、意味は違ったものとなります。
特に「時機を見て」の意味を表現する場合に、間違いやすいのが「時期を見て」と書くケースです。
この間違いやすい言葉の違いを理解するには、英語での表現を知れば分かりやすいと言えます。
「時機」は英語で言えば「chance」で、「時期」は「time」となり、「物事を行うタイミングを見極めて」は、言い換えれば「チャンスを見計らって」と言う事であり、「時期」ではなく、「時機」を使うべきなのです。
「時機を見て」の言葉の使い方や使われ方
「時機を見て」の言葉は、以下の例の様に使われます。
・『お誘いは大変ありがたいのですが、現在非常に多忙で時間が取れません。時機を見て、こちらから改めてご連絡を差し上げます。』
・『彼女を食事に誘っても、予定が立て込んでいるので、また時機を見てとの返事ばかりです。これはやっぱり私と一緒に食事に出かける気持ちなど、ないのでしょうね。』
・『時機を見て、こちらから連絡しますとの返事から、もう1ヶ月も連絡がありません。あの言葉は、体よく断る言葉だったのでしょうね。』
「時機を見て」の類語や言い換え
「時機」の類語としては、「機会」や「時宜」や「チャンス」や「好機」や「タイミング」や「頃合い」などが挙げられます。
従って、「時機を見て」は「機会を見て」や「時宜を見て」や「チャンスを見て」や「好機を見計らって」や「タイミング見計らって」や「頃合いを見て」と言い換える事が出来ます。
まとめ
「時機を見て」は、「物事を行うタイミングを見極めた上で」と言う意味です。
この意味を表現する言葉を「時期を見て」と書かれる方が少なくありません。
しかし「時期」には「チャンス」の意味合いがないので、「チャンスを見計らって」の意味で使われる「時機を見て」を「時期を見て」と書くのは、間違いです。
誤記しやすいので、注意が必要と言えます。