この記事では、「無罪」と「冤罪」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無罪」とは?
「無罪」とは、犯罪を犯したと言われていたものが実は犯罪者ではなかった場合、「無罪」という言葉で罪は犯していなかったとすることです。
もしくは、犯罪を犯したことは疑わしいが、客観的に見て証拠不足だったり、犯罪行為を犯す必要性がない等証拠がない場合、対象者は「無罪」となります。
「冤罪」とは?
「冤罪」は罪を犯していないにもかかわらず、罪人であるとされ、刑期を課せられたことを指します。
つまり濡れ衣を着せられた状況下で犯罪者として扱われ、刑期を課せられることが「冤罪」です。
「無罪」と「冤罪」の違い
「無罪」と「冤罪」の違いは、罪を犯したと評価されるかされないかです。
言い方が悪いのですが、「冤罪」は対象者が罪を犯していると評価されたが故、罪人ではないのにも拘らず、罪びとであるとされる行為です。
ですが、「無罪」は、対象が実は犯罪者で有罪であるのですが、評価上罪を犯すはずがないと評価された場合、「無罪」になるため、両者の違いは、裁判官の評価です。
「無罪」の例文
・『放火魔の被告として裁判を受けたが無事無罪となった』
この例は、放火の容疑者として裁判になり、「無罪」を主張していた人物が無事無罪となった例です。
「無罪」は罪を犯す必要性や可能性がないことを証明することにあり、この例は罪を犯す可能性と必要性がないと証明された例になります。
・『弁護士から君を無罪とすることは無理だと言われた』
この例は、弁護士側から弁護にて対象は罪を犯してない人物であるとするのは不可能だと言われています。
恐らく、弁護側自体が、どう考えても弁護を望む側に不信感があり、弁護が成立しないとみています。
「冤罪」の例文
・『冤罪で死刑宣告を受けたが、私が犯人である理由について説明がなかった』
この例は、犯罪者ではないにもかかわらず、死刑という宣告を受け、犯罪者であると濡れ衣を着せられた例です。
その上で、犯罪者である説明がなかったとあることから、裁判は一方的に対象者を犯罪者としたいと判断できます。
・『冤罪賠償は実はたいした金額にならない』
この例は、無実であったものを間違えて犯罪者として扱い、刑務所に放り込んだ際の賠償金は実は、たいした金額にならないと述べた例です。
その理由は、刑務所での拘束時間及び刑務所で過ごす年数と刑務所内での報酬を差し引きしてもたいした金額にならないということです。
無論、対象が働いていない人物であれば見方は変わりますが、働いている人物である場合、たとえ30年服役して「冤罪」で9000万円の賠償を受けてもおそらく刑務所で過ごした割にはたいした金額ではないと感じる可能性の方が高いのです。
まとめ
「無罪」と「冤罪」の違いは、罪を犯していると裁判官が判断するかしないかになります。
罪を犯してないと裁判官が判断すれば、実際は罪を犯したものでも疑いはあるが一応「無罪」です。
「冤罪」の場合、裁判官が犯罪者だと断定し罪人であると判断すれば犯罪者となりますので実質裁判官がどう判断するかになります。