文章を書いていると、先生や上司から思わぬアドバイスを受けることもあります。
この記事では、「体言止め」の意味を分かりやすく説明していきます。
ためになる技法を覚えて、スキルアップに繋げていきましょう。
「体言止め」とは?意味
「体言止め」とは文章の終わりを、名詞や代名詞で終わらせる手法のこと。
「燃えさかる紅葉」「ホテルの窓に広がる、沖縄の海」など、余韻をのこしたまま「」で結ぶやり方です。
リズムを意識したいとき、印象にのこるキャッチコピーを書きたいときに使います。
「体言止め」の「体言」とは、名詞や代名詞などの自立語のこと。
この説明だけだと分かりにくいのですが「が」や「は」などを付けると、すぐに主語になれる言葉が「体言」です。
動詞や形容詞のように変化しないので、重みと安定感があります。
体言止めは「です、ます」の繰り返しがしつこいと感じられたとき、文章全体をすっきり見せてくれる効果があります。
コンパクトな文になるので、SNSの文も読みやすく分かりやすくなります。
「体言止め」の概要
「体言止め」はもともと、和歌の世界で使われていた技法です。
和歌では「自分の感動を、歌にこめて相手に届ける」という役目があります。
そのため昔から多くの歌人が「体言止め」をつかって、風情ある歌をたくさん詠んできました。
現在でも小説やブログ、SNSで「体言止め」は多く活用されています。
体言止めを上手に使うと「読む人の心に届く印象的なメッセージ」をつくれます。
ただ注意したいのが、体言止めを避けたいケース。
体言止めはフォーマルなシーンで用いると、ぶっきらぼうで無骨な印象を与えてしまうこともあります。
取引先や上司に送るメール文には、わざわざ手のこんだ体言止めは使わないようにしましょう。
TPOに合わせて使うことが肝心です。
「体言止め」の言葉の使い方や使われ方
「体言止め」はこのように用います。
・「この文は体言止めがうまく使われていて、テンポ良く読めるね」 ・長い文章だったので、体言止めを意識しながら推敲してみた。
・新商品のキャッチコピーに体言止めをつかうように、上司から指示を受けた。
「体言止め」は宣伝文句をつくるとき、作文を書くときに用いる言葉です。
とくに広告業界ではよく耳にする言葉。
技法のひとつとして、知っておくと便利です。
「体言止め」の類語や言いかえ
「体言止め」と似たような言葉に、次のような手法もあります。
・用言止め
用言止めとは、体言止めと比較される言葉です。
用言止めとは「です、ます、だろう」などの言葉で、文末を終わらせる方法です。
そのため「用言止めに直して」と上司から指示を受けた場合は、体言止めではなく、通常の文章を書くことを意味しています。
こちらもあわせて、覚えておきましょう。
まとめ
「体言止め」の使い方や意味を復習しました。
体言止めとは、名詞や代名詞で文章の終わりをとじる手法のこと。
「きらきら輝く、海」「夕日に映える、富士山」などがその一例です。
分かりやすい文を書きたいとき、印象に残るキャッチコピーを作りたいときに用います。
全体のバランスを見ながら、うまく活用させていきましょう。