この記事では、「物心両面」【ぶっしんりょうめん】の意味や使い方を分かりやすく説明していきます。
「物心両面」【ぶっしんりょうめん】とは
人から物を渡されたことで体が救われ、言葉によって心が救われた人の側面を表しています。
災害に遭って家を失ったときまったく見ず知らずの人から言葉で慰めてもらうと不安定な気持ちが落ち着くばかりではなく、食べ物や服など物で支援したもらえばよりこの先どうすればいいかという不安な気持ちが解消します。
また、反対に被災者を心と体の両面から支える支援者は被災者が前向きに生きられるように声をかけ、元の生活を取り戻せるようにアドバイスしてあげるのも「物心両面」の一つです。
この言葉は「物心」と「両面」から成る四字熟語で、物を渡して困った人を支援する目に見える物と、目には見えませんが相手に勇気が出るような言葉を伝えて助けるという二つの意味から成り立っています。
「物心両面」の概要
交通事故に遭って家族が亡くなってしまい、愛車まで失ったとき、計り知れない絶望感とつらさに包まれますが、そのようなとき人から慰めの言葉をかけてもらえば暗い気持ちが改善する場合があります。
たった一言であっても、その人にとっては心が揺り動かされ、やる気がわいたり、頑張って生きようとの気持ちになるものです。
自分を心配してくれる人がいるだけでも心強く感じた人はたとえ家族がいなくても精神的に生きる気力を持って行動していくようになるでしょう。
また、津波で家を失った人には保証人がいなくても入居できる家を探してあげたり、強盗に入られてお金をなくした人に寄付して、食べ物や服が買えるようにするなど、物心両面を支える支援するのがこの「物心両面」では重要になります。
「物心両面」の言葉の使い方や使われ方
かなり困った状況でいるとき人から不安を取り除く言葉をかけられて、物資を支援してもらった人のさまを表すときに使う「物心両面」は、相手に対して支援を行う側にも使える言葉です。
使い方としては、「私は困ったときに物心両面から支援を受けた」「俺は家を失って被災した人を物心両面から支援した」と援助を受けた側の感謝の気持ちと、支援した側の行為を言い表せます。
この言葉の類義語には「有形無形」【ゆうけいむけい】があり、形となって見えるものと、形がないものを意味しています。
「有形無形の支援を受ける」と使い、相手からの心遣いを受け取り、ありがたい気持ちになる人の気持ちを言い表せる言葉です。
「物心両面」を使った例文
・『被災した人がいれば物心両面の支援ができるよう常に心がけておこう』
・『我が社ではお客様の不安を取り除くため物心両面でのケアを充実させている』
・『いつまでも人からの物心両面が続くとは限らない』
被災した人がいたときは少しでもいいので支援し、手紙に「勇気を出して」と書いて渡すのも「物心両面」の行為となりますし、企業であれば客の身になって不安を取り除くため心と体のケアができる体制を整えておくことも必要です。
しかし、いつまでも支援が続くとは限りませんので、被災者や気持ちの整理がついたときは自分から行動して、新たな道を模索することが大切になります。
まとめ
人が困っていたときは不安を取り除く言葉だけではなく、お金や食料品、服、布団など必要に感じるものを少しでも支援することが大事という意味を込めたものが「物心両面」になります。
日常生活でも親が子供に対して使える言葉でもあり、やる気を持たせるために心と体のケアを両面からうまくサポートしてあげれば、勉強もスポーツも前向きやる子になるでしょう。