「社用族」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「社用族」とは?意味と使い方

「社用族」とは何を指す言葉なのでしょうか。

今回は、「社用族」の意味と類語について解説します。

「社用族」とは?意味

「社用族」とは、「会社の用事だとして店やサービスを会社の経費で利用する人」を指す言葉です。


「社用族」の概要

日本経済が絶頂だったバブル時代、多くのサラリーマンは会社の金で飲み食いをしたり遊びに行ったりしていました。

当時の企業にとって利益をそのまま税金に取られるのはムダでありバンバン経費を使ったほうが得だというのは極普通の考えでした。

超一流企業から中小企業まで経費を湯水のように使うのは珍しいことではなく、会社の金を我がものとして使うサラリーマンは咎められるどころか社員の鑑としてもてはやされる風潮すらありました。

今と貼っては信じがたい話ですが経費を使えば使うほど褒められた時代というの確実に存在しており、ある一流企業では社員一人当たり数百万円という経費のノルマが割り当てられ連日銀座に繰り出していたという話もあるほどです。

そのような「会社の経費で飲み食いしたり遊んだりする人」のことを「社用の金で豪遊する人」という意味を込めて「社用族」と呼びます。

当初は会社の金で派手に遊ぶ人を指していましたが徐々に意味合いが変化していき現在では「会社の用事で店やサービスを利用している人」という広く会社の鐘をつかて何かをする人を指す言葉として浸透しています。

例えば、バブル期の日本で一大ブームになったもののひとつに「ゴルフ」があります。

当時は数千万円する会員権が飛ぶように売れたほどのゴルルブームが起きており日本各地にゴルフ場が作られました。

バブル期のゴルフ人口は数千万人とも言われますが、その多くは会社の金でプレーする「社用族」が占めていました。

「ゴルフと酒は出世の糸口」と言われるほど当時のサラリーマンにとってゴルフは特別な意味があり、プレイヤーの多くは接待やコネ作りのために会社の金でプレーする「社用族」ゴルファーでした。

このように「社用族」には単に会社の金を使って何かをするというだけではなく「サラリーマンに見られる全体的な傾向として多くの人々が会社のためという名目で会社の経費をつかう」という意味があります。


「社用族」の言葉の使い方や使われ方

・『社用族の利用が減ったタクシー業界は厳しい環境が続いている』
・『銀座のクラブにいく客のほとんどは社用族だ』
・『社用族相手の商売ではコネが肝心だ』
・『バブル崩壊以降、社用族の利用がめっきり減ってしまった』

「社用族」の類語や言いかえ

・領収書を切る
「自腹で支払わず会社名で領収書をもらい経費として落とすこと」を意味する言葉です。

「社用族」かそうでないかを見分ける最も簡単な方法が「領収書の宛名」です。

宛名が会社名であれば支払いを会社に回して経費で落とす「社用族」になります。

・業務利用
「個人としてではなく会社業務の一環として利用すること」を意味する言葉です。

本来の「社用のための利用」を意味する言葉で、個人の楽しみが含まれる「社用族」よりも純粋な業務目的の時につかう表現です。

まとめ

今ではめっきり減った「社用族」ですが会社の金を使って飲み食いしたり遊んだりする文化はまだ一部に残っています。

会社名で領収書をもらっている人がいたら「社用族」かも知れません。

経費処理については税務署のチェックが入る可能性があるので注意してください。

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