この記事では、「不心得」の意味を分かりやすく説明していきます。
読み方の難しい言葉を、学んでいきましょう。
「不心得」とは?意味
不心得(ふこころえ)とは、マナーを度外視している人のこと。
人としてあるまじき行いを、平気でやってのける様子をいいます。
「親の顔が見てみたい」と他人に文句を言われるような、悪いおこないを指します。
「不心得」という言葉には「不」と「心得」が入っています。
「心得」とは「たしなみ・心がけ」のこと。
そして「不」は打ち消しの言葉です。
そのため「たしなみが無い・心がけが良くない」ありさまを、不心得と呼んでいます。
礼儀を知らなくて、品が良くないもの。
見ていてイライラするような、不快な行動が「不心得」です。
「不心得」の概要
不心得は「不心得者」と者を付けることが多いです。
不心得者とは、ならず者のこと。
周りの人が手を焼くくらい、悪い行為をしでかす人をあらわします。
度をこしたイタズラをしたり、ひどい発言を平気で繰り返したり、世間の枠からはみ出したがるような人をいいます。
こうした人は、世の中のルールや秩序を乱すもの。
そのため昔の人は不心得者を村から追い出そうと、妖怪伝説になぞらえて厄介者を追い払おうとしました。
妖怪『おとろし』もそのひとつです。
『おとろし』は、いつもは神社の鳥居に住んでいます。
不心得者が鳥居をくぐろうとすると、上からドサっと落ちてくるといわれています。
気味のわるい妖怪に出くわさないように、日ごろの行いにはくれぐれも注意したいものです。
「不心得」の言葉の使い方や使われ方
「不心得」はこのように使います。
・『小さい頃は母を困らせる、町一番の不心得者だったよ』
・『不心得者によって、公園の花壇はメチャクチャに荒らされた』
・『不心得な言動は、くれぐれも慎んでください』
不心得とは悪しき行いのこと。
そのため罰当たりな人を、戒めるときに使います。
またこうした行動を平気でおこなう人を「一部の不心得者」といいます。
素行の悪い人、ケンカ早い人が「不心得人」です。
「不心得」の類語や言いかえ
不心得と同じような言葉には、次の単語もあります。
・非行
・悪い行い
・罰当たり
・人の道を外れる
・モラルに反する
「罰当たり」は神様からの罰をもらって当然だと思えるような、人としてあるまじき行動をとった人につかいます。
びっくりさせられて、開いた口が塞がらないような状況です。
また「人の道に外れる」とは、人としてやってはいけない犯罪に手を染めること。
タブーを度外視した行為になります。
「モラルに反する」も同じように使います。
まとめ
「不心得」の意味と使い方をレッスンしました。
「不心得」とは、悪い行いのこと。
やっていいこと、やってはいけないことの見極めができない様子です。
またこうした人を「不心得者」と呼んでいます。
いつの時代にも、はみ出してしまう人はいるもの。
そうならないように、気を引き締めたいものです。