この記事では、「稀覯本」の意味を分かりやすく説明していきます。
読み方の難しい言葉を、学んでいきましょう。
「稀覯本」とは?意味
稀覯本(きこうぼん)とは、とても珍しい本のこと。
ほとんど市場に出回らない、めったにない本をあらわします。
本好きなら喉から手が出るほど欲しい、希少価値のある文庫や雑誌です。
そもそも稀覯本とは「稀覯な本」のこと。
「稀覯」とは、起こる頻度がほとんど無いこと。
確率的に少ないものをあらわします。
そのため稀覯本で、一生に一度出会えるか分からないくらい、類まれな本を指しています。
値打ちのあるもの、コレクションにしたいプレミア本が稀覯本です。
「稀覯本」の概要
稀覯本は、古本の取引でつかわれる言葉です。
新しく発売される新書と異なり、古い本には古い本なりの良さがあります。
中でもとくに高値で取引されやすいのが、すでに絶版となっていて、新しい本がマーケットに流れていかないもの。
そして小説や漫画の初版本になります。
また作家直筆のサインがあるもの、保存状態が良いもの、発行部数の少ない本も、価値が高まっています。
ちなみに稀覯本のことを「希覯本」という書店もあります。
「稀」と「希」の漢字が異なっているものの、中身としては同じもの。
どちらもめったにお目にかかれない、千金に値する本です。
「稀覯本」の言葉の使い方や使われ方
「稀覯本」はこのように、日常生活で使います。
・『神保町の本屋で、思いもよらぬ稀覯本を見つけた』
・『うちの父の道楽は、稀覯本のコレクションだ』
・『地下室を片づけていたら、ヨーロッパの稀覯本が出てきた』
稀覯本とは価値のある本のこと。
博物館に寄贈したくなるような、とても珍しい書物をあらわします。
そのため古本屋街を散歩しているとき、趣味について語り合っているシーンで使います。
本の虫にとって、嬉しいものが稀覯本です。
「稀覯本」の類語や言いかえ
「稀覯本」と似ている言葉には、次の単語があります。
・希少本
・古書
・古本
・珍本
いずれも何度も出会えない、価値のある本のこと。
希少本は歴史的価値のある、古書をあらわします。
そして珍本とは、装丁やカバーなどが凝っている、アンティーク本を指しています。
ちなみに古書と古本はよく似ていますが、すでに絶版となっている本は古書と呼ばれています。
誰かの手に渡り、読み古された本が古本です。
ひと口に古書といっても、色々な種類があります。
自宅の本棚をあさってみると、思わぬ発見が待っているかもしれません。
まとめ
「稀覯本」の意味と使い方をおさらいしました。
「稀覯本」とは、市場に出回る頻度のすくないお宝本のこと。
出会えたことが奇跡だと思えるくらい、とても珍しい本をあらわしています。
時代を感じさせるアンティーク古書、小説、絶版された漫画などが「稀覯本」にあたります。
古書マニアが大金を払ってでも、手に入れたいと思える価値のある物です。