この記事では、「臆病」と「怖がり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「臆病」とは?
「臆病」には、「病」という漢字が用いられていますが、決して病気を意味する言葉ではありません。
「臆病」とは、少しのことでも怖がる、尻込みすることを意味し、また、そのような人そのものを表す言葉となります。
些細なことでも怖がってしまい行動に移せない消極的な様子やちょっとした出来事でも驚いたり、恐れたり、それら全てを「臆病」と言います。
「臆病」は、「腰抜け」や「小心」、「意気地なし」、「弱虫」などと言い換えることができ、対義語は「豪胆」や「勇敢」です。
また、英語では「Cowardly」と言います。
「臆病」の使い方
「臆病」の場合、「臆病者」や「臆病風」、「臆病な性格」、「臆病な動物」などといった言葉があります。
「怖がり」とは?
わずかなこと、些細なこと、でもこわがることを意味する「怖がり」。
また、そのような人自身を示す言葉ともなります。
少しのことでもビクビクする様子を意味するほか、何かに対し常に怖いと思っている、恐怖心を持っていることも意味する言葉です。
「怖がり」は、「びびり」や「腰抜け」、「小心者」、「弱虫」など、ほぼ、「臆病」と同じ類語が挙げられます。
英語では「coward」で「怖がり」となります。
「怖がり」の使い方
「怖がり」の場合、「怖がり屋さん」や「怖がりな性格」、「怖がりな子供」といった言葉のほか、何かに対し「怖がりです」といった表現方法もあります。
「臆病」と「怖がり」の違い
ほぼ同じ意味と言える「臆病」と「怖がり」ですが、「臆病」には、少しのことでも怖くなりビクビクしてしまうといった意味に加え、物事に対し思い切って行動することができないといった意味があります。
その一方、「怖がり」の場合は、人並み以上に何かに対しおびえる様子を意味し、物事に対し思い切って行動することができ合いといった意味は含まれません。
この違いが「臆病」と「怖がり」にはあります。
「臆病」の例文
・『私は、友達からあることをきっかけに臆病者だと笑われるようになりました』
・『臆病で木が小さい彼を守ってあげたいと思ってしまう私です』
・『結婚し家族を持つことで、何かあってはいけないと、どうしても臆病になってしまう自分がいます』
・『臆病者の何が悪いのですか』
「怖がり」の例文
・『夫は異常なほど、怖がりな性格です』
・『彼女は、高いところに対し怖がりなので、観覧車にさえ乗ることができない』
・『怖がりな彼女とお化け屋敷に行くと大変です』
・『怖がりな子供に寝る前、怖い話などしてはいけません』
まとめ
ほぼ同じ意味として利用されている「臆病」と「怖がり」ですが、「臆病者』とは言いうものの、「怖がり者」とは言いません。
このような使い方の違いがあり、それら使い方の違いを含めた使い分けも必要な言葉となります。