「ご笑覧」
この「ご笑覧」は「ごしょうらん」と読みます。
うまく使えると見栄えのする言葉ですが、使えるシチュエーションがそう多くはないので、使おうと思って使えるような言葉でもありません。
似合わない所で使ってしまうと、失笑を買ってしまうことになるかも知れないので、まずは意味だけ覚えておけばいいでしょう。
「ご笑覧」の意味
ご笑覧とは、「軽く笑いながらご覧ください」という意味で使う言葉です。
つまり、主に目上の人に対して使うことになります。
「それほど重要ではない」、「軽く読み飛ばす程度でいい」という意味が多分に込められており、そこまでではないものを見てもらう際に使ってください。
逆に、大事なものを見てもらおうという時に使ってしまうと、「全く大したものではない」と言っているのと同じなので、まともに見てもらえない可能性があります。
決してそのような使い方をしてはいけません。
「ご笑覧」の類語と解釈
「ご笑覧」と近い意味で使う言葉に、「ご笑納」(ごしょうのう)があります。
このご笑納は、「軽く笑ってお納めください」という意味で、目上の人に大したものでもない品物を渡す時に使う言葉です。
それなりの実用性こそあるものの、特にすすんで欲しいとは思わないような品物の場合に使う言葉で、例えばボールペンや手帳、クリアファイルなどノベルティグッズを取引先の人に渡すような時に使うのがいいでしょう。
本当に笑えるような品物を渡す時に使う言葉ではないので、その点には注意してください。
人に品物を渡す時によく使う「つまらないものですが」という表現に近いと考えると分かりやすいでしょう。
「ご笑覧」の言葉の使い方
ご笑覧は、謙って使う言葉です。
目上の人だけでなく、自分より立場が上の人に対しても使うことができますが、使い所が非常に限定されています。
ビジネスで使えるケースとしては、その会社の成り立ちや業務内容などが漫画で表現されているようなものだったり、自分のプライベート(趣味)の写真を見てもらう時などに使えることがある程度です。
「ご笑覧」を使った例文・解釈
ご笑覧を使った例文です。
変わった使い方はしない言葉なので、どれも一般的な使われ方の例文です。
「ご笑覧」の例文1
「社内報にちょっとした小説を載せましたので、よろしければご笑覧ください」
同社の上司や上役に対して使っている例です。
「ご笑覧」はこのような使い方をする言葉で、読んでもらうものが「相手にとって大したものではない」場合に使います。
例えそれが自分の自信作であったとしても、この使い方で間違っていません。
「ご笑覧」の例文2
「この前の連休に海外に行ってきた時の写真です。 ご笑覧いただければと思います」
このケースは実は難しく、下手をすると海外に行ったという自慢とも受け取られかねないので、相手は選んで使いましょう。
ある程度親しい間柄でないと、このようには使うべきではないかも知れません。
「ご笑覧」の例文3
「趣味の絵画が展覧会で公開されることになりましたので、お時間がありましたらご笑覧くだされば幸いです」
この例文は、「ご笑覧」という言葉は、前後の文体、表現にも気を付けないといけない例だと考えていいでしょう。
元々目上の人が対象となる言葉ということもあり、この点には充分に気を付けてください。
「ご笑覧」の例文4
「ご笑覧程度にしかならないと思いますが、個人的なブログを開設しています」
このような形であれば、ビジネスで使ってもおかしくありません。
ちょっとした雑談にはちょうどいい例文です。
ただし、そのブログが趣味にかなり凝ったものだったり、人によっては見て不快になるような内容が含まれている場合には気を付けてください。