「取って代わる」の意味
「取って代わる」の意味は以下の2つです。
1つ目は「前の人に代わってその地位に就くこと」という意味で、前の人がその地位を降りて、次の人がその地位に就くことを言います。
2つ目は「前の人の仕事や役割を新しく担うこと」という意味で、地位や肩書に関係なく、前に人のやっていたことをそっくりと自分のものにすることを言います。
「取って代わる」の読み方
「取って代わる」の読み方は、「とってかわる」になります。
特に難しい漢字ではないので、読み書きできる様にしておきましょう。
「取って代わる」を分解して解釈
「取って代わる」は「取って+代わる」で成り立っています。
「取って」は動詞「取りて」の促音便で、古語として「握り持つ」「捕らえる」「没収する」「選び出す」「操る」「除く」という意味があります。
「代わる」は「あるものが退いた後に他のものが入る」「交換されて別のものになる」「あるものの役割を他のものが果たす」という意味です。
これらの言葉が組み合さり「あるものを排除して他のものが入る」「あるものの役割を他のものが手に入れる」という意味で使われています。
「取って代わる」の表現の使い方
「取って代わる」の表現の使い方を紹介します。
文法的な使い方
「取って代わる」は動詞を含んだ表現であり、文末にそのまま使えます。
副詞として使う時には「取って代わり」になります。
ビジネスでの使い方
ビジネスでは「取って代わる」は世代交代や下剋上などを表します。
実力だけではなく策を用いてその地位に就くという意味も含んでいて、あまり良い言葉ではありません。
「取って代わる」を使った例文と意味を解釈
「取って代わる」を使った例文とその意味を解釈していきます。
「取って代わる」を使った例文1
「AIが人間に取って代わる日が来るだろう」
AIが人間の代わりに全ての仕事をこなす日が近いことを表しています。
「取って代わる」を使った例文2
「彼はリーダーに取って代わりプロジェクトの指揮をした」
リーダーの能力が不足しているなど理由で、他の人が指揮をしてプロジェクトを進めたことを表しています。
「取って代わる」の類語や類義語
「取って代わる」の類語や類義語を紹介します。
「入れ替わる」【いれかわる】
「前の人やものにかわって他の人やものがその位置に付くこと」という意味です。
「後釜に座る」【あとがまにすわる】
「前の人の代わりにその地位に就くこと」「後妻として嫁ぐこと」という意味です。
昔のかまどは火を起こすのに時間がかかることから、一度火を付けたら残り火があるうちに炊事を終わらせてしまおうとすることから、「前任者がいるうちに後任者に引き継ぐ」という意味で使われる様になりました。