新聞を読んでいると、知らない言葉に出会うことがあります。
この記事では、「気勢を殺ぐ」の意味を分かりやすく説明していきます。
正確な意味をつかんで、知識の小箱を増やしていきましょう。
「気勢を殺ぐ」とは?意味
気勢を殺ぐ(きせいをそぐ)とは、落ち込ませること。
そもそも気勢を殺ぐの「気勢(きせい)」とは、気持ちのパワーのこと。
前に進もうとする「やる気」にあたります。
気勢を殺ぐには「奪い去る」という意味合いの「殺ぐ(そぐ)」が付いています。
そのため、やる気があったのに信念を丸ごと吸い取ってしまう所作が「気勢を殺ぐ」です。
いい意味ではない言葉です。
やる気をそぐことです。
相手に攻撃をおこなって、意気消沈させたときに用いる表現になります。
「気勢を殺ぐ」の概要
「気勢を殺ぐ」は相手のやる気を、奪ったときに用います。
また反対に攻撃を受けて、やる気が無くなったときは「気勢を殺がれる」といいます。
気勢を殺ぐの受身形が「気勢を殺がれる」です。
世の中には周囲の元気を吸い取ってしまう、困った人もいます。
できない部分を発見して、嫌味を言ってくる人。
ダメ出しばかりして、見下した態度を取ってくる人。
こうした「気勢を殺ぐ」相手に対しては、対処の仕方を見誤ってしまうこともあります。
たとえ気勢を殺がれるような言動を受けたとしても、それをどう受け止めるかによって、世界は大きく変わってきます。
自分のことは、自分自身が1番知っているもの。
気勢を殺ぐ相手に対しては、同じ舞台に立たないことも大切です。
真正面から受け止めず、あえて「受け流す大切さ」を覚えていきましょう。
「気勢を殺ぐ」の言葉の使い方や使われ方
「気勢を殺ぐ」はこのように用いていきます。
・少しのことでキレる人、気勢を殺ぐ人からは、離れることが大切だ。
・新しく赴任した上司は、部下の気勢を殺ぐことが大得意だ。
・気勢を殺がれたのか、彼女は憂うつな表情を浮かべていた。
気勢を殺ぐは「前向きな気持ちを奪う」という訳で用います。
意気込みを奪い去ってしまうので、あまりいいシーンでは使われません。
誰かに気勢を殺がれることはあっても、他人の気勢を殺いでしまわないように注意したいものです。
「気勢を殺ぐ」の類語や言いかえ
気勢を殺ぐの言いかえには、次のような言葉があります。
・出鼻をくじく
・冷や水を浴びせる
・意欲をそぐ
・士気阻喪
気勢を殺ぐは「出鼻をくじく」や「意欲をそぐ」などの言葉に置きかえできます。
ちなみに士気阻喪(しきそそう)とは、チーム全員の勢いが失われること。
何か事件が起こって、大勢の人のやる気が奪われてしまうことを指しています。
まとめ
気勢を殺ぐの意味や、具体的な使い方をチェックしてきました。
気勢を殺ぐとは、他人のやる気を奪ってしまうこと。
意欲を失わせて、前に進もうとする気力を殺してしまうことです。
せちがらい世の中では、他人の些細な言動が気になることもあります。
心かるく生きるためにも、ときに「鈍感に生きる処世術」も大切です。