「質問」と「発問」の違いとは?分かりやすく解釈

「質問」と「発問」の違い違い

この記事では、「質問」「発問」の違いを分かりやすく説明していきます。

「質問」とは?

「質問」【しつもん】とは、分からないこと、知りたいことを相手に聞いて確かめることです。

漢字の「質」は正しいかどうか確かめること、「問」は知りたいことがあるときに尋ねることを指しています。

この「質」「問」が組み合わされることで、ある事柄についてはっきり知りたいため聞いて確かめる行為が表されています。

「質問」で聞かれる主な内容は、事実の有無や正誤の確認、理由の確認など。

問いかけに対し「はい」「いいえ」「○○です」など一問一答で完結するものもあれば、理由や状況を説明しなければならないものもあります。


「質問」の例文

「簡単な質問に答える」

「わからないことがあったら質問してください」


「発問」とは?

「発問」【はつもん】は、教育者が生徒へ意図的な問いかけをすることです。

「発」は行動を起こすことを意味しており「発問」は、意図的に相手へ問いかける意味合いを持ちます。

教育の現場で用いる授業の基本用語であるため、日常で使われることは多くありません。

一般に「発問」は、授業中に教師が生徒の知らない課題を問いかけ、生徒自らが考えて答えようとする力を起こさせるものを指します。

生徒の学習意欲を高めることが「発問」の狙いです。

具体的には「はい」「いいえ」の一言で答えられない問いかけ、「なぜそのようなことが起こったのでしょうか?」「AとBはどんなところが似ているのだろう?」のように、説明しながら回答しなければならない問いかけがおこなわれます。

「発問」の例文

「算数の授業で子ども達に発問する」

「生徒の主体性を引き出すため積極的に発問をおこなう」

「質問」と「発問」の違い

「質問」「発問」の違いを、分かりやすく解説します。

「質問」「発問」はどちらも、知りたいことを相手へ尋ねる行為を表していますが、使い方は異なっています。

「質問」は自分の知りたいことを相手に確かめる問いかけです。

対して「発問」は授業の教育現場で用いられる手法で、答えを求めて尋ねるのではなく、相手に考えて答えさせる目的で「課題」を出しているところが異なります。

「質問」は一問一答で答えられるもの、正しい答えがはっきり存在しているものが多いです。

一方「発問」は、答えがいくつもある、または正しい答えが存在しない問いかけがあることも多く、答える側は理由や状況まで自分で考え論理的に説明しなければなりません。

また「発問」は教育に関する専門用語なので、教育現場以外で使うことはほとんどありませんが「質問」はあらゆる場面で使うことができます。

まとめ

「質問」「発問」は、どちらも尋ねて確かめる行為を表していますが、定義、目的ははっきりした違いがあります。

教育関係にお勤めでなければ「発問」という用語に触れることはないかもしれませんが「質問」と対比し、その意味を考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

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