この記事では、「あやかし」と「まやかし」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あやかし」とは?
「あやかし」は、怪しい様で人ではない何かが対象となる者を誘惑することです。
何故誘惑をするかについては、人ならざるものが人を食べるためで、例えば、セイレーンという神話に登場する人ならざるものは全裸で誘惑したうえで歌声を生かして対象を誘惑し人を食べます。
こうした、人ではない物を総称して、「あやかし」とよびます。
「まやかし」とは?
「まやかし」は、人間が行う細工で人間が人間を騙すために趣向を凝らすことです。
言ってしまえば、贋作づくりなどはオリジナルであると嘘をついて対象を騙す行為でこれは「まやかし」になります。
一方、人ではないものが第3者を騙そうとした場合、これは「あやかし」が対象となる者を騙したので、「まやかし」ではなく、「あやかし」です。
「あやかし」と「まやかし」の違い
. 「あやかし」と「まやかし」の違いは騙そうとしたり、誘惑をする側が人であるか人ならざるものであるかです。
「あやかし」は、化け物等神話上の怪物などが対象を誘惑したり騙すことですが、「まやかし」は人間が人間を騙す行為です。
「あやかし」の例文
・『人魚はあやかしに分類される』
この例は、人魚という神話上の生き物は実は人を誘惑したり騙したりする怪物に分類されるという例です。
例えば、人魚伝説に登場するセイレーンは実は人魚でしてポセイドンの娘が怪物化しただけで人を誘惑して食べたと言われています。
「まやかし」の例文
・『そのようなまやかしに引っかかるか』
これは、対象者がその程度の作り物で引っかかることはないという例です。
恐らく贋作を本物だと言って持ってきた人物がおり、それを看破したとみられます。
「まやかし」は、人間が人間を騙す行為であるため、このケースでは、贋作を本物と持ち掛けて持ってきた人物の嘘に気が付いたという例になります。
まとめ
「あやかし」と「まやかし」の違いは、騙したり誘惑する側が人間であるか、それ以外の神話生物に相当するかです。
人間以外が対象を誘惑するというお話は、実は神話においては結構存在しており、人魚は大抵歌を歌い、人を誘うのは食べるためでこの行為がまさに「あやかし」に相当します。
他にもローレライという物も「あやかし」で恋がかなわず海に身を投げ死んだ女性が悪霊となり、周囲を誘惑し、魂を食べるために行動をしますのでこれは「あやかし」です。
その為、「まやかし」の方が人間が人間を騙すという分かりやすい物であるため気が付いた際には看破することも可能です。
逆を言えば、「あやかし」は、対象が化け物であることが前提なので、気が付いた時にはすでに遅く、食べられるという事態にあることでこれを回避するには、相手の特性を見抜いたうえで過去の偉人の回避策を講じるしか、化け物を相手に逃げ切ることは不可能であると言えます。