この記事では、イナゴとバッタの違いを分かりやすく説明していきます。
イナゴとは?
イナゴとは、日本では稲を食べるバッタ亜目の昆虫です。
雄の体長は17~33mmで、雌の体長は20から40mm。
複眼は紅褐色になり、黒帯が後方から前胸背板にかけてあるのが特徴的。
田んぼの稲を食べるため害虫として扱われる虫である一方、タンパク源として、イナゴの佃煮やから揚げなどにして人が食べる虫でもあります。
とくに、食糧難に喘ぐ戦後には、イナゴを醤油と砂糖で煮て、佃煮として調理して食べて飢えをしのぎました。
最近はゲテモノ好きが食べて注目を浴びています。
イナゴは集団で飛びながら移動する習性があり、稲を食べつくしてしまうだけではなく、もち病を引き起こす虫として知られています。
バッタとは?
バッタとは、翅を持っていることで飛べる虫です。
メスよりもオスの方が小さく、丸顔と三角形のバッタの2種類に分けられます。
丸顔のバッタには緑色と茶色がおり、緑色の方は草の上を歩いて移動し、茶色の方は地面や枯葉の上を移動しても敵に見つかりにくい保護色となっています。
稲を食べるのは丸顔のクルマバッタの行動が活発になる時期は稲が実る少し前の7月から10月です。
特徴的には背中がもり上がっており、後翅の内側は黄色く、外側が黒くなっています。
生息地は主に草地や湖に近い広場です。
このクルマバッタに似たクルマバッタモドキの固体の色が茶色く、後翅が透けているのが特徴的です。
オンブバッタはメスがオスを背中にのせて交尾します。
体の形状は楕円形で、食べるものはオオバコやクズ、ヨモギです。
ショウリョウバッタの触角は短くて太いのが特徴的。
後ろ足が短く、平らな体は草とそっくりで見分けにくく、細い葉っぱでも同化できます。
食物はススキの葉で、成虫は8月から11月に活動します。
イナゴとバッタの違い
イナゴとバッタの違いを、分かりやすく解説します。
同じバッタ科の昆虫であるイナゴとバッタですが、喉の突起に違いがあります。
バッタには突起状のものがなく、イナゴには小さな突起状があるという明らかな違いが見られます。
イナゴの例文
・カルシウムも摂れるイナゴの佃煮は、今もネットショッピングで購入できる。
・イナゴは稲植物の根の部分へまとめて泡の中に卵を産み付ける。
たんぱく質からカルシウムも摂れるイナゴは通販でも気軽に買えます。
そんなイナゴの卵は5月に孵化し、6回以上も脱皮を繰り返して成虫になります。
バッタの例文
・バッタの寿命は約5ヶ月ほどで、植上性と地上性に分けられる。
・日本全国で見られる種のトノサマバッタの隊長は4から7cmほどになる。
植物性のバッタは吸盤状の器官が爪の間にあり、とても発達しています。
日本でよく見られるのがトノサマバッタで、群れで育ったものは褐色、他は緑色になるのが特徴的です。
まとめ
あまり昆虫と触れ合う機会も少なくなり、イナゴを食べる習慣もない昨今ですが、懸命に厳しい自然の中で生きる虫がいることを覚えておきたいものです。
ときには害虫となってしまう昆虫ですが、うまくヒトの生活と共存できるよう人間の方も考えたいものです。