普段何気に使っているカタカナ言葉ですが、その中から今回は、「モチーフ」と「テーマ」を取り上げてみましょう。
この記事では、「モチーフ」と「テーマ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「モチーフ」とは?
「モチーフ」はもともとフランス語の「motif」から来ています。
「モチーフ」とは、ある作家が芸術活動をする動機、きっかけのことを言います。
または、主題や題材のことを指します。
同じ題材が何度も使われることで、その「モチーフ」が、その作家の特徴を表すことがあります。
また、デザインや作品の中心となるものが「モチーフ」です。
他にも、編み物では繰り返される同じデザインの一つの単位が「モチーフ」です。
それを繋げて作る作品を「モチーフ編み」や「モチーフ繋ぎ」と呼んでいます。
また、音楽用語では楽曲構成の最小単位の音を「モチーフ」と言います。
例文としては、「この作家は植物をモチーフにした作品が多い」、「鳥をモチーフにしたデザイン」などと使います。
「テーマ」とは?
「テーマ」とは、主題のことで、ある行動や催しなどにおける基本的な考え方のことです。
「テーマ」と言う言葉は、ドイツ語から来ているとも言われていますが、もともとはギリシア語の「tithenai」に由来しているようです。
「テーマ」はさまざまなジャンルで使われています。
例えば、「この作品のテーマは自然です」、「演奏会のテーマを決めよう」などと使われます。
「モチーフ」と「テーマ」の違い
「モチーフ」と「テーマ」の違いを、分かりやすく解説します。
「モチーフ」と「テーマ」のどちらも、主題と言い換えることができますが、それぞれの意味は違っています。
ある作品を例に取れば、「モチーフ」は扱う題材など、個々の主題ですし、「テーマ」はその作品の全体を通した基本的な考え方を表しています。
なので、ある作品の「テーマ」をより具体的にしたものが、「モチーフ」だと言えます。
芸術作品を鑑賞する時は、「テーマ」と「モチーフ」の両方を観ることで、よりその作家の意図していることが見やすくなるかもしれません。
まとめ
「モチーフ」と「テーマ」の両方が使われているのが、芸術分野などです。
例えば、「日本の原風景をテーマとした、四季折々の自然がモチーフとなっている日本画」などと使われることがあります。
本来の意味をよく知らずに、なんとなく使ってしまっているカタカナ言葉は意外とあるかもしれません。
改めて、そのカタカナ言葉の意味を知ることで、正しい使い方をすることができるようになるでしょう。
中には、本来の外国語の意味と、日本語として使われている意味が違って使われている場合もあります。
その違いを把握しておくことで、誤った使い方をすることを防ぎやすくなります。
今後、ますますグローバル化が進み、日本でも海外から入ってきた言葉がもとになっているカタカナ言葉が増えていくでしょう。
意味が曖昧で不明な時は、早めにその言葉の意味を調べ、適切な使い方をしていくようにしたいものです。