「一簣の功」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「一簣の功」とは?意味と使い方

この記事では、「一簣の功」の意味を分かりやすく説明していきます。

「一簣の功」とは?意味

「一簣の功(いっきのこう)」とは、「ある仕事や計画をやり遂げるために必要となる最後の頑張り・踏ん張り」を意味しています。

「一簣の功」ということわざは、「仕事を完成させる直前に必要な最後の仕上げ」を示しています。

また「一簣の功」には、「大きな仕事をやり終えるための地道な努力およびその努力の積み重ねの重要性」といった意味合いも備わっています。

「一簣の功」「一簣(いっき)」は、「土木作業に使用するモッコに盛り付けられた土(モッコ一杯分の土)」という意味を持っています。


「一簣の功」の概要

「一簣の功」ということわざは、古代中国の故事に由来しているものです。

「一簣の功」のことわざの出典は、古代中国の四書五経の一つである「書経(しょきょう)」の一節にあります。

「書経」の中に「九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)」という文章が残されており、この文章から「一簣の功」ということわざが生まれたのです。

「九仞の功を一簣に虧く」とは、「九仞(とてつもなく高い山・山陵)をつくろうとする場合でも、最後に一簣(モッコ一杯の土)を盛らなければその大きなプロジェクトは完成することがない」を意味しています。


「一簣の功」の言葉の使い方や使われ方

「一簣の功」のことわざは、「ある仕事や作業を完全に終わらせるために必要な最後の一仕事」を意味して使う使い方になります。

また「一簣の功」という表現は、「特定の仕事計画を最後まで仕上げるためにコツコツと努力を重ねることの大切さ」の意味合いでも使われています。

例えば、「一簣の功を怠れば、どんなに有能な人材であってもやるべき業務計画を完遂することはできません」などの例文で使うことができるのです。

「一簣の功」を使った例文(使用例)

・『トンネル掘削工事では一簣の功が何より大切で、工事のプロセスの大部分が終わっていても掘削が完了するまでは気を抜くことができません。』

・『難易度の高いこのプロジェクトを見事に達成できたのは、専門家である皆様の一簣の功のお陰であると感謝致しております。』

・『一簣の功を上げるために、私たちは毎日努力して実務能力を高めたり実戦経験を積み重ねたりしているのです。』

「一簣の功」の類義語

・『九仞之功(きゅうじんのこう)』……「一簣の功」と同じ語源に基づくことわざであり、基本的に同じ意味を持つ同義語になっています。

非常に高い山を造成する時に、最後のモッコ一杯の土を盛らずに怠れば完成しないことから、最後の一仕事こそが重要であることのたとえ。

・『画竜点睛(がりょうてんせい)』……仕事を完成させるために、欠かすことができない最後の仕上げ。

一番終わりの部分で加えるべき一仕事。

「画竜点睛を欠く」のことわざで使われます。

まとめ

「一簣の功」ということわざの意味・概要・使い方について解説しましたが、いかがでしたか。

「一簣の功」とは、「仕事をきちんと完成させるために必要な最後の仕上げ+仕事の仕上げの部分の重要性」を意味しています。

「一簣の功」の意味や使い方、類義語について詳しくリサーチしたい人は、この記事の解説をチェックしてみてください。

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