この記事では、「上る」と「上がる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「上る」とは?
「上る」は行為を強調する言葉で、上に上がるという行為を強調する際用いる日本語の表現です。
その為、階段を「上る」は、階段という存在を一段上に上がることを強調しています。
「上がる」とは?
「上がる」は、行為による結果を表す言葉になります。
例えば、「階段を上る」は、今現在階段を上っている状況を示しますが、これを「上がる」にした場合、階段を最後まで登り終えたという結果を示すのです。
「上る」と「上がる」を使い分けることで、今現在対象となる物がどういった状況下にあることを理解することが可能です。
「上る」と「上がる」の違い
「上る」と「上がる」の違いは、現在進行形であるか、過去形で事実を述べているかになります。
「上る」は今現在、上に上がっていく様子を指しますが、「上がる」はすでに上に上がり終えており、その結果を指しています。
ですので、両者の違いは、現在進行形であるか、過去形で事実を言っているかです。
「上る」の例文
・『まだ、階段を上る途中だぞ』
この例は、未だ、現在進行形で階段を上っている途中だとした例です。
「上る」を正しく使用している文章で「上る」を現在進行形で用いています。
・『この階段を上るには、相当な体力が必要だ』
この例は、現在、階段を上ろうとしている者がおり、階段の情操を見るからに、体力を必要とすることを理解した例です。
「上がる」は「上がる」と記載してから現在進行形になりますので、この例の場合、階段を上がるという行為が現在進行形で体力を必要とするという意味になります。
「上がる」の例文
・『まだ、階段を上がる途中だぞ』
この例は、少しややこしい文章で、「上がる」が過去形である事実を述べている例ですが、この文章は、途中という言葉があり、過去と今現在を分けています。
その為、この文章は、階段を上がる途中で立ち止まりこれから階段を上るか降りるかという選択を今現在行っていると解釈します。
・『太陽が上がる』
この例は、太陽がすでに上昇したことを指す例です。
上がるは過去形で事実を述べるので、この例は、太陽が上昇した事実を述べます。
まとめ
「上る」と「上がる」の違いは、現在進行形で物事が進むか、過去形で事実を述べるかです。
「上る」は現在進行形で、「上がる」は過去形で事実を述べます。
しかしながら、過去と現在を組み合わせることも可能で、「上がる途中」と記載すれば、中途半端に、物体を上ったとする事実を過去形で定義したうえで、未来をどうするかという選択肢を持たせることも実は可能です。
「上がる途中」であれば後に、「上がる途中だが引き返した」とすれば過去形で引き返した事実が記載され、「上がる途中だから頑張る」と記載すれば、現在進行形で上がっていく途中にある事情が継続していると理解できます。
つまり、「上がる」は、現在と過去に未来を分岐させることができるのです。
逆に「上る」も上る途中で引き返したとすれば、過去形に変化できます。
ただ、何か言葉を挟まないと両者は、過去形や未来形の他現在進行形に変化することはないので、「上がる」は、過去形の事実、「上る」は現在進行形というコンセプトだけを覚えておくとよいでしょう。