「中核」と「中枢」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「中核」と「中枢」の違い違い

物事の中心をあらわす表現は、数えきれないくらいあります。

この記事では、「中核」「中枢」の違いを分かりやすく説明していきます。

小さな差を知って、日本語力をレベルアップさせていきましょう。

「中核」とは?

中核(ちゅうかく)とは、中心のこと。

無くてはならない、とても大切な中心部分をさします。

他のパーツに比べて、重要な責任を負っているものです。

中核は「中の核」と書きます。

中というのは、物事の中身のこと。

核には「主役・かなめ」という訳があります。

主人公の登場しないドラマやアニメは無いように、どんな組織や団体にも「中核」となるべき存在があります。

欠けては成り立たなくなるもの、それが中核のことです。

使い方としては「会社の中核ともいえる部署に、異動が決まった」「中核人材を集めるために、採用活動をおこなうことにした」「当病院は地域医療の、中核を担う存在です」などがあります。

よく使われる「中核を担う」とは、重要な役割を請け負うという意味です。


「中枢」とは?

中枢(ちゅうすう)とは、心臓部のこと。

屋台骨ともいうべき、中心的な存在のことです。

どこよりも重要な役割を果たしている、絶対的なエースを指します。

中枢は「中の枢」と書きます。

「枢」の漢字は、普段はあまり目にしない言葉。

「枢」には「頼りにすべきもの・大切なもの」という訳があります。

組織や団体において、無視できない存在が「中枢」となります。

「中枢機関」「中枢人物」「中枢部」など、ほかの名詞とセットにして使うことが多い熟語です。

ちなみに最近耳にする「中枢管理機能」とは、おもに都市部でネットワークの管理を中心的におこなう機能のことです。

具体的な例を挙げると「国家機関の中枢について議論をおこなう」「新規事業の中枢を担っているのが彼だった」「経営の中枢にたずさわっている」などがあります。

政治やビジネスの場でよく使われる用語です。


「中核」と「中枢」の違い

どちらも「中」が付く熟語のため、仕分けしにくいです。

「中核」「中枢」の違いを、分かりやすく解説します。

・医療で用いるのは「中枢」

「中核」「中枢」はどちらも「物事や組織の中心となっている人や物」をあらわします。

重要な役割を担っている人、部署、チーム、機能などを指しています。

どちらも同じように使うことができますが、医療用語として用いられるのは「中枢」

脳やせき髄など、体のあらゆる箇所にネットワークのように張り巡らされた組織を「中枢神経」と呼んでいます。

またそうした箇所から不調がみられることを「中枢神経症状」と言っています。

どちらも同じ意味を持ちますが、医療用語の訳があるのは「中枢」だけです。

まとめ

「中核」「中枢」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも物事の本丸となっている箇所のこと。

重大な任務を請け負っている機能や人、部署をあらわす言葉です。

中枢はからだの神経機能など、クリニックの医療用語として用いられることもあります。

用語の違いを知って、語彙力をアップさせていきましょう。

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