「丹念」と「丁寧」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「丹念」と「丁寧」の違い違い

この記事では、「丹念」「丁寧」の違いを分かりやすく説明していきます。

「丹念」とは?

細かいところまで注意を行き届かせること。

物事を心を込めて細かいところに気を配って行うこと。

また、そのさまです。

「丹」には、まごころ、「念」には心にとめて忘れない、ねんのためにという意味があります。

スープを「丹念」に作ることで考えてみます。

家庭でスープをちゃちゃっと作るときには、材料を適当な大きさに切って、鍋に入れて、そのまま火にかけて放置していることでしょう。

アクが出てきてもそのまま、多少焦げても気にしません。

細かなところに注意を向けていないといえます。

「丹念」とはこのようなさまではありません。

野菜は火の通りを気にかけて大きさを揃えて切る、火力に気をつかう、アクがでてきたら取り除く、そういった細かな点にまで気をつけることを「丹念」といいます。


「丹念」の使い方

細かなところに注意を向けて物事を行うことについて使用をします。

物事を行うさまを意味しており、人の扱い方や話し方には使用しない言葉です。


「丁寧」とは?

「丁寧」には3つの意味があります。

1つめは、細かなところにまで注意を払うことです。

アイロンをかけることで考えてみます。

シャツにシワ一つないように、衣服をきちんと伸ばし、シワを確認しながら作業を行っている。

このようなさまは「丁寧」といえます。

2つめの意味は、話し方や行動が礼儀正しく、配慮が行き届いていることです。

近所の子どもが、挨拶をしてくれることがあります。

ある子は「おはようございます」といいながら頭を下げます。

別のある子は「おっす」といいます。

「丁寧」なのは前者です。

話し方や行動から礼儀正しさがうかがえます。

3つめの意味は、文法で、話し手が聞き手に敬意を表すいい方です。

「丁寧語」といいます。

「です」「ます」をつけた形が一般的です。

「丁寧」の使い方

細かなところに注意を払う、言動が礼儀正しく配慮が行き届いている、という意味で使用されます。

「丹念」と「丁寧」の違い

2つの言葉は、細かなところにまで気を配るという意味がほぼ同じです。

しかし、同じように使えないことがあります。

「食器を丁寧に扱う」とはいいますが、「食器を丹念に扱う」とはいいません。

「丹念」は物事を行うさま、「丁寧」は気を配るさまを意味しています。

また、「丁寧」は礼儀正しい言動のことも指しています。

「丹念」の例文

・『丹念に仕込んだスープ』

・『丹念に取材をする』

・『特殊な製法で丹念に作りあげた』

・『丹念に焼きあげた焼き菓子』

「丁寧」の例文

・『丁寧に父の靴を磨く』

・『毎日丁寧に歯磨きをする』

・『ひとつひとつ丁寧に手摘みしています』

・『不快な思いをさせないように丁寧に対応をする』

まとめ

2つの言葉は、細かなところに気を配るという意味がほぼ同じです。

しかし、同じように使えないことがあります。

違い
意味解説辞典