この記事では、「冷やかす」と「からかう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「冷やかす」とは?
「冷やかす」の意味は以下の通りです。
1つ目は「ものを水や氷、風にあてて冷たくすること」という意味で、調理や工房など作業の過程で冷やすことを言います。
「冷やかす」は、江戸で紙すき業者が、作業の過程で原料を冷やす間に、遊ぶつもりもないのに吉原を見物していたことに由来している言葉で、こちらが元の意味になります。
2つ目は上記から転じて、「買うつもりもないのに、お店で見て回る様子」という意味で、最初から買う気がないのに商品を見て回り、手に取ったり店員に説明させたりすることを言います。
3つ目は更に転じて「相手が恥ずかしがったり、困るような言葉をかける」という意味で、人前で言われたくないことをわざと言って面白がることを言います。
「冷やかす」の使い方
「冷やかす」は「ものを水や氷、風にあてて冷たくすること」「買うつもりもないのに、お店で見て回る様子」「相手が恥ずかしがったり、困るような言葉をかける」という意味で使われます。
「冷やかす」の「かす」は、動詞の未然形に付いて「その様な状態にする」という意味になり、「冷やかす・冷やかした」と使われたり、副詞として「冷やかして」と使われ、名詞形は「冷やかし」になります。
基本的に、人を面白半分に言葉でもて遊ぶ時に使われる言葉です。
「からかう」とは?
「からかう」の意味は以下の通りです。
1つ目は「相手が困ったり不快になることをして面白がること」という意味で、相手が嫌がることを言い、反応を見て楽しむ行為を言います。
2つ目は「負けたくないと思って張り合うこと」という意味で、古い文章における表現です。
「からかう」は漢字で「揶揄う」と書き、語源は「相手にからむことをする」になります。
「からかう」の使い方
「からかう」は「相手が困ったり不快になることをして面白がる」「負けたくないと思って張り合うこと」という意味で使われます。
動詞として「からかう・からかった」と使われたり、副詞として「からかって」と使われ、名詞形は「からかい」になります。
基本的に、人を面白半分に言葉や態度でもて遊ぶ時に使われる言葉です。
「冷やかす」と「からかう」の違い
「冷やかす」は「人を面白半分に言葉でもて遊ぶこと」という意味です。
「からかう」は「人を面白半分に言葉や態度でもて遊ぶこと」という意味です。
「冷やかす」の例文
・『クラスに仲のいい男女がいて、いつも冷やかされていた』
・『社内恋愛がバレるとひどく冷やかされるのがオチだ』
・『旅行先でブランドショップを冷やかして歩いた』
・『お店のスタッフからすれば、冷やかしの客は見てすぐに分かります』
「からかう」の例文
・『昔はよく弟をからかって遊んだものだ』
・『国語の音読で読み間違いをしたら、しばらく皆にからわれた』
・『大人をからかうのもいい加減にしなさい』
・『電話でからわれたのに気付かずに真面目に返事していた』
まとめ
今回は「冷やかす」と「からかう」について紹介しました。
「冷やかす」は「言葉でもて遊ぶ」、「からかう」は「言動でもて遊ぶ」と覚えておきましょう。