この記事では、「厳罰に処すべき」の意味を分かりやすく説明していきます。
「厳罰に処すべき」とは?意味
「厳罰に処すべき」の「厳罰」とは、「きびしく罰すること、及びその罰」を意味する言葉です。
「処すべき」は、「処する」の文語体である「処す」 に、そうするべきと言う「べき」を付けて、「処するのが当然や妥当」と言う意味を表現したものです。
ここでの「処する」には、「その刑罰を与える」と言う意味があります。
従って「厳罰に処すべき」は、「厳しい罰を与えるのが当然」と言った意味になります。
「厳罰に処すべき」の概要
「厳罰に処すべき」は、「厳しい罰を与えるのが当然」と言った意味であり、例えば犯罪を犯して裁判にかけられた被告に対して、その犯罪に抒情酌量の余地がなく、悪質性が強い時に、被害者やその家族、あるいは一般市民がその被告に向けて、言う事が多い言葉です。
しかし、その「厳罰」に対して抱いているイメージは人によって大きな違いがあると思えます。
この「厳罰」は殺人罪においては、無期懲役か死刑か、いずれが妥当かと言う際に死刑を求めて使う事も少なくないため、死刑の事を意味していると勘違いされている方もおられるようですが、これは間違いです。
刑事事件の場合には、その罪状に応じて罰則の範囲が決められており、裁判では有罪か無罪かの判断と、この法律で定められた刑罰の範囲内で、どの程度の刑罰を科すのが妥当かが審議されるのです。
従って、「厳罰」とは、その罪状に対して科される刑罰の範囲内で、最も重い罰を指すと言うのが正しい解釈と言えます。
以上の様に刑事事件に関連して「厳罰に処すべき」と言う言葉が使われる事が多いですが、それ以外でも、法律で罰せられる内容でなくても、会社等で不祥事が起きた時に、社内ルールに則て、処罰する場合にも使われます。
例えば、「訓告」や「減給」や「懲戒解雇」と言った用語は、こうした社内ルールによる罰則例で、不祥事を起こした社員に対して、余りにも悪質だとして、「厳罰に処すべき」と表現する事も少なくありません。
「厳罰に処すべき」の言葉の使い方や使われ方
「厳罰に処すべき」は、『あの事件の被告は、自分の罪を隠すために、親友に罪を擦り付ける工作までしていた。
そんな被告を、厳罰に処すべきなのは言うまでもない。』の様に使われます。
「厳罰に処すべき」の類語や言いかえ
「厳罰に処すべき」の類語や言い換えとしては、『最大限の罰則を与えるべき』や『厳しく処罰されて当然だ』の様に、言い換える事が出来ます。
まとめ
「厳罰に処すべき」は、「厳しい罰を与えるのが当然」と言った意味を指す慣用句です。
「厳罰」は刑事事件の場合には、法律で各罪状に対する罰則の上下限が定められているので、この範囲内において最高の罰則・上限いっぱいの罰則を意味すると解釈すべきと言えます。
また「厳罰に処すべき」と言う表現は、刑事事件に対してだけ使われるのではなく、会社の社内ルールに違反した不祥事に対しても使われる事もあります。