「堂々と」と「偉そうに」の違いとは?分かりやすく解釈

「堂々と」と「偉そうに」の違い違い

この記事では、「堂々と」「偉そうに」の違いを分かりやすく説明していきます。

「堂々と」とは?

「堂々と」【どうどうと】とは、自信に満ちて立派な様子、こそこそせず正面から立ち向かう様子のことです。

「堂々と」(堂々)の「堂」は建物を意味する漢字で、中でも礼式をとり行う表座敷や表御殿を表しています。

表座敷は公的な行事が行われる場所で格式が高いことから、公然として立派な様子が「堂々」と称されるようになりました。

一般には、威厳のある様子、隠し事をしたり卑怯な手を使ったりせず立ち向かう様子を称賛する言葉として用いられます。

ただし「恥ずかしげもなく、人前で大きな態度を取っている」と批判する意味で「堂々と」を用いる場合もあります。


「堂々と」の例文

・『堂々とした態度でスピーチを読み上げる』

・『卑怯な手を使わず、堂々と勝負する』

・『人前で堂々といちゃつくカップルがいる』


「偉そうに」とは?

「偉そうに」【えらそうに】は、必要以上に威張るさま、おごり高ぶっているさまのことです。

「立派そう」という肯定的な意味でも使われますが、一般には批判的な意味合いで使われます。

「偉そうに」「偉そうだ」の連用形で、偉そうに見える態度や言動を表します。

この「偉そうだ」は、形容詞の「偉い」に形容助動詞「~そうだ」を接続した言葉です。

「偉い」に様態を表す「~そうだ」が付くことによって、それが推測であること、そう見えることを表すようになります。

「偉い」自体は立派なさま、身分が高いさまをほめる肯定的な言葉です。

「偉い」「~そう」が接続した「偉そう」は、単に「立派そう」だと推測するニュアンスを持ちます。

ただし「偉そうに」になると「偉い」ように見えるが実際はそうではない、という否定的なニュアンスに変わります。

一般には、大きな態度を取っている割に言動が才能や実績に釣り合っておらず、態度が上から目線に見える場合「偉そうに~している」「偉そうな~」を用います。

「偉そうに」の例文

・『言い方が命令形で偉そうに聞こえる』

・『君はいつも迷惑ばかりかけているのに、よく偉そうに振るまえるね』

・『部下が上司よりも偉そうな態度を取っているとは何事だ』

「堂々と」と「偉そうに」の違い

「堂々と」「偉そうに」の違いを、分かりやすく解説します。

「堂々と」「偉そうに」は、立派そうに見える態度を表現しているところが共通しています。

「堂々と」は、立派で自信に満ちているさまをほめる時に使う言葉です。

一方「偉そうに」は、大して立派ではないのに必要以上に大きな態度を取っているさまを批判する時に使われます。

「堂々と」は肯定的な意味で使われることがほとんどですが「偉そうに」は否定的な意味でしか使われません。

その点が両者の大きな違いと言えるでしょう。

まとめ

「堂々と」「偉そうに」はよく似ていますが、ニュアンスは異なります。

「偉そうに」は良い意味を持たない言葉なので、表現に盛り込む際は人を傷付けないよう、使い方に注意しましょう。

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