人の話し方や言い方を表す言葉として「大仰な言い方」という表現があります。
普段の生活でもそれなりの頻度で耳にする言葉ですが具体的にはどのようなことを指している言葉なのでしょうか。
今回は、「大仰な言い方」の意味と似たような表現について解説します。
「大仰な言い方」とは?意味
「大仰な言い方」とは、「話の内容に対して吊り合わない大きさで話すこと」という意味の言葉です。
「大仰な言い方」の概要
「大仰な言い方」の「大仰」とは「大きく見せる」「誇張」という意味があります。
本来あるべき大きさに比べてオーバーに表現したり大きく見せたりするようなことを指して「大仰な言い方」といいます。
「大仰な言い方」という場合、話の内容そのものには手を付けていません。
ウソや付け足しによる虚偽の内容を伝えるのではなく、話し方や身振り手振りなどで実際にあったことを実際以上に大くみせるような話し方が「大仰な言い方」です。
「大仰な言い方」の具体的なやり方はさまざまです。
「大きな声を出す」「修飾語を増やす」「前置きを長くする「難しい言葉や専門用語を多用する」「持って回った言い方をする」「身振り手振りを大きくする」などさまざまなテクニックを駆使してそれほど価値の無い話をとてつもなく貴重であるかのようにみせる話し方が「大仰な言い方」です。
文語的でやや硬い言葉であり、言葉から受ける印象の通り格式や礼式によって話の内容を大きくみせることを指して特に「大仰な言い方」と表現します。
たんに数字を持ったり話を引っ張って惹きつけるだけではなく、古い言い回しや慇懃な口調など格式ばった話し方をあえて使い話を大きく見せかける行為が「大仰な言い方」の指すものです。
「大仰な言い方」の言葉の使い方や使われ方
・ずいぶんと大仰な言い方だが、要するに金の無心をしたいということだろう。
・そんな大仰な言い方をしなくても大事な話であることはわかっている。
・いくら大仰な言い方をしたところで話の本質が変わるわけではない。
・彼はいつも大仰な言い方をするが、そのせいで皆から呆れられてしまっている。
「大仰な言い方」の類語や言いかえ
・芝居がかかったセリフ
「実生活では耳にしない芝居の演出のような持って回った言葉」という意味で使われます。
「それほどでもない内容の話を演出により価値があるかのようにみせる」という点が「大仰な言い方」と共通しています。
・誇大表現
「実際よりも内容を大きくふくらませること」を意味する言葉です。
本来の価値よりも大きく見せるところが共通していますが「大仰な言い方」よりも悪意の程度が強く、相手に対するごまかしのためにテクニックを駆使して大きく見せかけていることを意味する言葉です。
まとめ
普段の生活でも「大仰な言い方」をされることは少なくありません。
話し方と内容が吊り合わないなと思ったらそれがまさに「大仰な言い方」です。
話し方がオーバーだということをふさわしい表現で相手に指摘できるように言葉の意味を知っておきましょう。