この記事では、「失言」と「放言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「失言」とは?
言うべきではないことにおいて、うっかり言ってしまうことを意味する「失言」。
その内容は自分にとって、誰かにとって、不都合なことといった場合も多く、そのほか、外部に決して漏らしてはいけないこと、人を傷つけるようなこと、が主な「失言」の内容となります。
全ての内容に共通して言えることは、「言うべきではなかったこと」ということです。
同じような意味を持つ言葉には、「問題発言」や「不用意な発言」、「無責任な発言」、「爆弾発言」などがあります。
「失言」の使い方
言ってはいけないことを言ってしまうといった意味となる「失言」。
そのため、後悔する、謝罪する、といった使い方が多くなります。
例えば、「失言を謝す」や「失言を取り消す」、「失言のお詫び」、「失言で落ち込む」などとなります。
そのほか、「失言が多い」や「政治家の失言」などといった使い方もあります。
「放言」とは?
「放言」は、無責任な発言とも言え、周りへの影響など一切考えず自分が思ったままを口に出すことを意味する言葉となります。
言い換えれば、好き勝手言うといった意味となり、同じような意味を持つ言葉には、「とんでもない発言」や「無責任な発言」、「不用意な発言」などがあります。
「放言」の使い方
「放言」の場合、「放言する」といった使い方が多く、決して、「放言を吐く」といった使い方は行わないため注意が必要です。
そのほか、「放言癖」といった言葉もあります。
「失言」と「放言」の違い
「失言」と「放言」の違いは、その言葉を発した人がどう思っているかといった違いにあります。
「失言」の場合、言葉を発した本人は、言ってはいけないことを言ってしまった、うっかり口に出してしまった、といった自覚があります。
その一方で、「放言」の場合は、言っていけないことなど全く考えず、自分が思ったままのことを口に出すものとなります。
そのため、言葉を発した本人には、言ってはいけないことだったといった考えは全くありません。
この点が、「失言」と「放言」の大きな違いとなります。
「失言」の例文
・『なぜ、政治家は、あれほど、失言が多いのだろうか。』
・『話の盛り上がりで、ついつい、失言してしまい後悔しています。』
・『どうか、今回の失言、お許しください。』
・『失言が多い彼には注意するように。』
「放言」の例文
・『彼には方言を言う癖があり、困っています。』
・『部長の放言癖は、是非、直して頂きたい。』
・『私は、放言によって社内でひんしゅくを買ってしまいました。』
・『姑は、私に対し平気で放言ばかりしてきます。』
まとめ
同じ放たれた言葉でも、その言葉を発した本人が言ってはいけないことを言ってしまったと思っているのか、そうは思わず自分の好き勝手に言葉を発しているのか、といった違いがある「失言」と「放言」となります。