この記事では、「委細」と「詳細」の違いを分かりやすく説明していきます。
「委細」とは?
細かく詳しいことを意味する「委細」。
詳しい事情を示す言葉です。
単に細かく詳しいことといった意味だけではなく、その中に含まれる内容は詳しい事情となります。
詳しい事情と言っても、全体像がわかる程度のもので問題ありません。
このような意味から「委細」の類語には、「細部」や「ディテール」、「事項」、「仔細」、「委曲」などがあり、対義語は、おおよその内容を意味する「概略」です。
「委細」の使い方
「委細」を用いた言葉には、「委細面談」があります。
求人情報などで「委細面談」と書かれていたら、それは、「詳しいことは面接の際にお話しします」という意味となるため、わからない点などは面接時で確認することとなります。
また、「委細構わず」と言われた場合、「事情があっても遠慮なく、どうぞ」と受け止めることができます。
そのほか、「委細漏らさず」は、「細かいところまで漏れないように」と注意する言葉となります。
「詳細」とは?
細部に至るまで詳しいことを意味する「詳細」。
細かく詳しいと書くことから意味がわかる言葉となります。
この「詳細」の内容は、詳しい事情ではなく、詳しい情報となります。
このような意味から「詳細」の類語には、「仕様」や「項目」、「事細か」、「入念」などがあり、対義語は、手軽で簡単といった意味を持つ「簡略」。
おおよその内容といった意味を持つ「概略」です。
「詳細」の使い方
「詳細」の場合、「詳細に示す」や「詳細に書く」、「詳細な説明」、「詳細なメモ」、「詳細に調べる」など、様々な表現方法があります。
「委細」と「詳細」の違い
同じ詳しい内容を意味する「委細」と「詳細」ですが、「委細」の場合、詳しい事情を含む言葉となり、形として目に見えるものだけではなく、人間の内面性などについて用いられる言葉となります。
それに比べ、「詳細」は、目に見えてわかるような詳しい情報といった意味合いが強い言葉となり、このような違いが「委細」と「詳細」の違いとなります。
「委細」の例文
・『求人広告に委細面談と書かれていたので、面接の際に詳しい時給などについて確認しました。』
・『上司と飲む機会などないため、この機会を逃してはいけないと思い、委細構わず自分の意見を言わせて頂きました。』
・『今回のコンペの内容において、委細承知いたしました。』
・『求人募集に委細面談と書かれていると、二の足を踏んでしまうのは私だけだろうか。』
「詳細」の例文
・『犯人の証拠に繋がる詳細な情報を得ることができた。』
・『今回、なぜ、このようなミスが起きたのか詳細に説明しなさい。』
・『これでは、詳細さに欠けます。』
・『もっと、詳細に調べた結果を提出するように。』
まとめ
一般的に用いられることが多い「詳細」に比べ、さほど、使用されることがない「委細」。
ただし、「委細」の場合、求人広告などに掲載されている言葉となるため、意味を知っておくとスムーズに求人内容を確認することができる言葉となります。