日本語には同じ読みからをするものがあるのですが、その言葉が持つ意味が全く違う解釈なることがたくさんあります。
その1つに「実践」と「実戦」はどのように違うのでしょうか。
この記事では、「実践」と「実戦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「実践」とは?
「実践」とは「あるルールや考え・理論など体系化されたものを自ら行動に移してやってみる」という意味があります。
私たちがさまざまな物事について仮説を立ててみて、それを実証するために実験をしたり行動してみるものですが、そのことを「実践」で当てはめることができるのです。
「実践」の使い方
「私たちは今年の事業プランを綿密に計画した。後は実践するのみだ」
上記の例文ではビジネス分野でよく使われる言葉でしょう。
企業では毎年どのような活動をするのか大きなビジョンを挙げてその内容に基づき具体的な事業計画を立てています。
後はその計画を実際の行動に移して目標を達成することに力を注いでいくことになるのです。
「あの塾では夏休みに入る明日から実践セミナーが始まる」
このような使い方も可能です。
進学塾では夏休みや冬休みに通常のコースとは異なり、集中講座が設けられることがあります。
ここで言う「実践セミナー」とは「学校で学ぶ理論を実際にテストで使ってみる」という意味合いがあり、「理論を行動に移す」という解釈が当てはると言ってもいいでしょう。
「実戦」とは?
「実戦」は「実際に戦う」や「リアルな戦い」と解釈することができます。
「実戦」の「実」には「現実的なあり得る事象」という意味が込められており、「戦」は「戦うこと」という意味になります。
また、「戦」という文字からして、戦争や軍事的な行動で使われることが多いのですが、スポーツのシチュエーションで用いられることも少なくありません。
「実戦」の使い方
では、「実戦」の使い方での例文を挙げてみることにしましょう。
「今まで苦しい練習の中で編み出したこの技は実戦で十分に通用する」
スポーツは基本的に勝負の世界。
相手に勝利するためには、自分の得意技を持っておく必要があります。
そのために実戦で通用する技・テクニックをマスターすることで他者に負けない自分を確立するわけです。
「実践」と「実戦」の違い
前項でも触れたように「実戦」はスポーツの世界や軍事的な分野での使い方に制約されてしまう性質があるのですが、一方の「実践」は幅広いジャンルで用いることが可能。
また、例文で見るように「実践する」というように動詞・名詞としての活用ができますが、「実戦」は名詞に限定されてしまう点も相違点となります。
まとめ
「実践」と「実戦」の意味や使い方などの違いついて説明してきましたが、同じ発音をするだけで使う場面でよく間違うことがあります。
ここでご紹介した意味や例文を元に、実際に自分でいくつか例文を作ってみることで、正しい使い方が理解できることができるでしょう。