今も昔も憧れの職業の一つであり、命を救う尊く責任の重い仕事である『医者』ですが、ご存知の通り、医者になるにはとても多くの試験や難関を越える必要があります。
人命に関わりますので、当然学力や知識も必要なのですが、実は体力もとても必要になるのが医者の大変な側面です。
医療小説やドラマ、映画や噂で聞く事も多いと思いますが、一人前の医者になる為に『研修医』という期間があり、これが地獄の様に大変なものです。
体力だけではなく、精神的にもまた、金銭的にもとても大変という話を耳にされたことがある方はおおいのではないでしょうか。
しかし『専攻医』という言葉も最近ちらほらと聞かれる様になっています。
『研修医』との違いはなんなのでしょうか。
この記事では「専攻医」と「研修医」の違いを分かりやすく説明していきます。
まずは一般的にも馴染みの深い『研修医』についてご説明致します。
「研修医」とは
医師国家試験に合格した後に待っている法律で義務付けられている『臨床研修を受ける医師』のことを示した言葉です。
昔はかなりあいまいな定義がされており、義務期間の2年に加えてそれ以上の約3~5年間を掛けて専門知識を高める期間の研修期間も含めていた言葉でした。
法律では2年間は医者としての実務知識や技術を構築する為に外科、内科、そして救急など様々な分野をまんべんなく対応することになっています。
2018年になり、新しい制度が作られました。
先ほどご紹介した曖昧な義務期間の2年間と+αの専門知識用の研修数年間を含めた『研修医』が大きく変わりました。
「専攻医」とは
2018年になり新しく出来た制度です。
これは『2年間の研修期間を終えて、専門の分野へ進んだ医師』のことを指します。
先ほどご紹介した3~5年間の期間を『専攻医』と言います。
まだ、研修医としての見習い期間ではあるものの、立派な戦力として数えられ、知識や技術を吸収しながらもしっかりと結果も求められるというとても大変な期間になっています。
「専攻医」と「研修医」の違い
この二つは『専門分野に進み更なる研修を受けた医師』か『医師国家試験を合格し、医者としての知識と技術を身に着ける為に定められた期間、研修を受ける医師』で分けることが出来ます。
制度的な分け方としては『3年以降に専門分野に進んで研修を受けている医者』か『最初の2年間の研修期間を受けている医者』でも分けることが出来ます。
前者を『後期臨床研修』と呼び、後者を『初期臨床研修』と呼びます。
一人前の医者になるのがどれだけ難関なのかがお分かりいただける制度ではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
医者として尊い人命を救うために定められた制度ですが、過酷な下積みの期間を表した言葉と同義の『研修医』でしたが、2018年の新制度で出来た『専攻医』という言葉についてもご理解頂けたのではないかと思います。
実は研修医という制度も比較的新しく2004年に始まった制度です。
今後様々な検討がされ、新しい制度が立ち上がるかもしれません。