この記事では、「感情」と「気持ち」の違いを分かりやすく説明していきます。
「感情」とは?
なにか物事に感じて起こることを意味する「感情」。
突発的に起こる心情が「感情」で、頭で考えるのではなく、本能的に起こることが多くなります。
なにか物事に感じて起こるだけではなく、外部からの刺激や感覚などによっても起こります。
また「感情」の特徴としては、突発的に起こる分、すぐに忘れることができる、心から消すことができるものとなります。
根深く抱くものではなく、あくまでも、その時、その時の思いが「感情」となります。
このような意味から、「感情」の類語には、「情熱」や「心情」、「情感」、「抑えようのない気持ち」などがあります。
また、「感情」の対義語は「理性」です。
「理性」には、道理によって物事を判断する心の働きといった意味があります。
「感情」の使い方
「感情」の場合、「感情を抑える」や「感情に訴える」、「感情を刺激する」といった使い方のほか、「感情的」や「国民感情」、「感情移入」、「感情論」などがあります。
「気持ち」とは?
ものごとに接したときに心に抱く考えを「気持ち」と言います。
この気持ちは、時間をかけ徐々に芽生えていくもので、決して、時間が経ったからと言って消えるとは限りません。
また、「気持ち」の場合、時間が経つにつれ変化していく場合もあります。
その変化には、より深くなっていくこともあり、例えば、誰かを好きになる「気持ち」は、時間の経過とともに変化していく代表的な存在です。
このような意味から、「気持ち」の類語には、「思い」や「情緒」、「気分」、「胸中」などがあります。
「気持ち」の使い方
「気持ち」の場合、「気持ちを引き締める」や「気持ちのこもった」、「気持ちを新たに」、「気持ちばかりの」などといった使い方があります。
「感情」と「気持ち」の違い
同じ心に思うこととなる「感情」と「気持ち」。
この2つの言葉の大きな違いは、時間です。
「感情」の場合、突発的に起こることが多く、時間が経つと忘れる、薄れる、といったことが多くなります。
一方、「気持ち」は、時間の経過が比較的長く、持続的なものとなります。
時間が経つにつれて、より深くなることもあり、時間の経過によって変化するものとなります。
「感情」の例文
・『あまり、患者さんに感情移入してはならないとよく新人の頃、先輩ナースに言われました。』
・『あなたも、大人になったのだから少しは感情を抑えて発言しなさい。』
・『感情をむき出しにして怒ってしまいました。』
・『あの首相の言い方は、国民感情を刺激するものだと思う。』
「気持ち」の例文
・『より一層、気持ちを引き締め頑張ります。』
・『上司に気持ちのこもった贈り物を送る。』
・『明日から新学期。気持ちを新たに頑張りたいと思います。』
・『あなたのお気持ちは、よくわかっているつもりです。』
まとめ
「感情」と「気持ち」の大きな違いは時間の経過です。
そのことを踏まえ、適した使い分けを行う必要があります。