「懐かしく思う」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「懐かしく思う」とは?意味と使い方

若いころにはよくわからないが年齢を重ねるとしばしば沸き起こる感情として「懐かしく思う」があります。

多くの人が大切にしている感情を指している言葉ですが、具体的にはどういった意味なのでしょうか。

今回は、「懐かしく思う」の意味と似たような表現について解説します。

「懐かしく思う」とは?意味

「懐かしく思う」とは、「過去の経験や体験に対し愛着を覚え大切に思う」という意味の言葉です。


「懐かしく思う」の概要

「懐かしく思う」「懐かしい」「思う」という2つの言葉で構成されています。

「懐かしい」の本来の意味は「愛着を覚え心が惹かれる」という意味で動物などに好かれるときに使う言葉「なつく」に由来しています。

本来の意味では様々な対象に使われる言葉ですが、現在ではそこから転じた「過去のことを思い出してしみじみと感じ入る」という意味が主流となっています。

「懐かしく思う」とは「過去のことでしみじみする」という気持ちを「思う」ことを指しており、ふたつの言葉を合わせた「過去のことにふれて染みわたるような思いが生まれる」という意味になります。

基本的には自身が過去において経験あるいは体験したことに対して使われる言葉ですが、時代を感じるものや思い出につながるものなど直接的なつながりがないものから「懐かしく思う」こともあります。

昭和レトロや大正モダンなど自分自身はその時代を体験しておらず本来は無関係であるはずなのに心が揺り動かされ「懐かしく思う」ような多くの人に普遍的に通じる懐かしさというものも存在します。


「懐かしく思う」の言葉の使い方や使われ方

・一日中の山を駆け回って遊んでいた頃を懐かしく思う。

・白球を追いかけることだけに熱中していた高校時代を懐かしく思う。

・生まれた街を訪ねていろいろなところを見て回るとアの頃の記憶が蘇り懐かしく思う。

・在りし日の母親の姿を写した写真を見て懐かしく思う。

「懐かしく思う」の類語や言いかえ

・脳裏によみがえる
「頭のなかで忘却していた記憶を何かのきっかけで思い出す」という意味の言葉です。

小さいころの出来事など自然に忘れてしまうような記憶や思いでに対して使われる表現です。

「懐かしく思う」が過去を振り返ってしみじみとした感情を持つことを意味しているのに対し、こちらは振り返るべき過去の記憶が復活したことを指しています。

良い記憶だけではなく悪い思い出や消したい過去を思い出してしまったときにも使われるため完全に一致しているわけではありませんが「懐かしく思う」とは似たような場面で使われることが多い表現です。

・往時に思いを馳せる
「過ぎ去った過去に思いを巡らせあれこれ考える」という意味の言葉です。

過去のことに感情を動かすという点が「懐かしく思う」と共通していますが「懐かしく思う」が自身の体験や基本をベースに感情が動いているのに対し、こちらは遠く離れた過去を対象としており自分自身が体験していないことも含まれます。

遺跡や史跡など自分が生まれていなかった時代のことを想像するようなときに使われる表現です。

・過去を偲ぶ
「過去のことをしんみりと思い出して感じる」という意味の言葉です。

「懐かしく思う」が好ましい感情を表しているのに対し、こちらはいいことも悪いことも含めた過去を思い出すことを表します。

一般的は亡くなった人や失われて取り戻せない物のことを振り返るときに使われます。

まとめ

「懐かしく思う」は日常でもよく使われるありふれた表現ですが具体的に説明するのが難しい微妙な感情の動きを表しています。

言葉のニュアンスを汲み取りふさわしい使い方で使用してください。

意味と使い方
意味解説辞典