この記事では、「手一杯」と「精一杯」の違いを分かりやすく説明していきます。
「手一杯」とは?
「手一杯」は「ていっぱい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「それ以上他のことをする余裕が全くないこと」という意味で、忙しくてとても他にかまけていられない様子を言います。
2つ目は「力の限りすること」という意味で、自分できる限りの努力する様子を言います。
3つ目は「自分の思い通りにすること」という意味で、文語として使われます。
上記に共通するのは「限度ぎりぎりである」という意味です。
「手」は「自分の手による」「自力」という意味、「一杯」は接尾辞として名詞の下に付き、「限度ギリギリまで」という意味、「手一杯」で「自力で限度ギリギリなこと」になります。
「手一杯」の使い方
「手一杯」は「それ以上他のことをする余裕が全くないこと」「力の限りすること」「自分の思い通りにすること」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「手一杯だ・である」と使われたり、副詞として「手一杯で」と使われたりします。
基本的に、自分の力でできるギリギリの状態で、忙しくて余裕がない時に使われる言葉です。
「精一杯」とは?
「精一杯」は「せいいっぱい」と読みます。
意味は「持っている力の全てを出し切ること」です。
自分が出せる能力や精神力の全てを出してものごとに当たる様子を言います。
「精」は「こころ」「たましい」「気力」という意味、「精一杯」で「気力ギリギリであること」になります。
「精一杯」の使い方
「精一杯」は「持っている力の全てを出し切ること」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「精一杯だ・である」と使われたり、形容詞として「精一杯の」と使われたり、副詞として「精一杯~する」と使われたりします。
基本的に、自分の気力ギリギリの状態で行動するという、精神的なニュアンスが強い言葉です。
「手一杯」と「精一杯」の違い
「手一杯」は「自分の力でできるギリギリの状態であること」という意味です。
「精一杯」は「自分の気力ギリギリの状態で行動すること」という意味です。
「手一杯」の例文
・『今は子供の世話に手一杯で、とても復職できそうにない』
・『自分のことに手一杯で、人の面倒まで見ていられない』
・『病院は入院患者に手一杯で、とても新規患者を受け入れられない状態だ』
・『データ入力に手一杯で、そっちを手伝えそうにない』
「精一杯」の例文
・『コロナ禍でレジャーどころか食べていくのに精一杯だ』
・『今日はパーティなので、精一杯のおしゃれをして行きたい』
・『精一杯努力したが、残念ながら3着までに入れなかった』
・『彼女は泣きたい気持ちを抑えて精一杯の笑顔を見せた』
まとめ
今回は「手一杯」と「精一杯」について紹介しました。
「手一杯」は「余裕がない状態」、「精一杯」は「力の限りすること」と覚えておきましょう。