「指導を仰ぐ」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「指導を仰ぐ」

「指導を仰ぐ」「しどうをあおぐ」と読みます。

「仰ぐ」「おおぐ」と読まない様に注意しましょう。

「指導を仰ぐ」の意味

「指導を仰ぐ」の意味は「上司や先輩にどの様な方法で取り組むのかを教えてもらう様にお願いすること」です。

「指導を仰ぐ」「指導+を(助詞)+仰ぐ」の言葉から成り立っています。

「指導」の意味は、「ある目的や方向に行けるように教え導くこと」という意味です。

ビジネスで目的に向かって進められる様に、作業そのものだけではなくその仕事が意味するところなどを教えることが当てはまります。

「仰ぐ」「目上人に向かって指示や援助を願いをすること」を意味します。

ただ質問をするのではなく、部下から上司にお願いをすることを言うのです。

通常業務の中では、分らないことはただの「教わる」でも良いでしょう。

指導の場合は、直接やり方を教えたり手伝ったりするのではなく、そのやり方が目標からずれていないか、その人のレベルに合っているかなども考えながら教えることを言うのです。

「指導を仰ぐ」の言葉の使い方

「指導を仰ぐ」の使い方には以下のポイントがあります。

上司に向かって使うこと

「指導を仰ぐ」は何らの不測の事態が起きた時に、自分だけの判断ではなく上司に報告・連絡・相談をした際に使われます。

自分だけで判断すると重大なミスにつながってしまう場合や、今迄一度も遭遇したことのなかったものごとで、それが自分の仕事としてどの様な位置づけになるのか分からない時に使うのです。

「仰ぐ」がついていることで、目上の人から教えを受けるという意味があり、同僚や後輩には使われません。

相手に直接言わないこと

「仰ぐ」には「目上の人にお願いする」という意味がありますが、この言葉自体は敬語ではありません。

上司に向かって「ご指導を仰ぎます」と言うのは失礼に当たるのです。

「指導を仰ぐ」は第三者に対してその時の自分の状況を話す時に使う言葉であり、上司本人に言う時には「ご指導を頂きたくお願い申し上げます」となります。

目上の人以外で使う場合

最近では言葉もカジュアル化が進んでいて、「指導を仰ぐ」を上司以外にも使うことがあります。

専門技術を持っている人に相談してノウハウを教えて貰う時にも「指導を仰ぐ」と使われることがあります。

これは専門性の高い知識を持っている人に対して尊敬の意を表す言い方です。

「指導を仰ぐ」を使った例文・短文(解釈)

「指導を仰ぐ」を使った例文と解釈を紹介します。

「指導を仰ぐ」の例文1

「システムの運用に関してIT専門家の指導を仰ぐ」

システムに関しては一般の従業員は知識が不足している点が多くあります。

何か問題や不安がある時には、専門知識が豊富なIT技術者にお願いして、どの様に運用するべきかを教えて貰った方が将来的に役立つことが多いということを意味しています。

「指導を仰ぐ」の例文2

「行き詰ったところでやはり部長の指導を仰ぐべきだと思った」

担当者レベルでは解決しないものごとがあります。

部長クラスになると知識や経験だけではなく人脈も広く、最も良い方法で問題を解決できることがあります。

普段はうるさい存在の部長でも、いざという時には頼れる存在であることが伝わります。

「指導を仰ぐ」の例文3

「プロのテニスプレイヤーになりたくて有名コーチの指導を仰ぐ」

プロのテニスプレイヤーになるには、人並みな努力ではとても成功できません。

有名コーチにお願いして基礎からしっかりと教わることが大切です。

これからコーチの言うことをひたすら聞いて精進していく気持ちが表れています。

「指導を仰ぐ」の例文4

「ネットビジネスについてカリスマ経営者からの指導を仰いだ」

ネットビジネスで成功するには法則があると言われています。

カリスマと呼ばれる人だけが持つ成功のノウハウを伝授してもらうべくお願いしている様子を表しています。