「沈黙は金」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「沈黙は金」

沈黙は金は、余計なことを言ってしまった為に反って状況が悪くなったような場合の戒めの為に使われることが多いです。

人生における格言の1つとも称される言葉で、大人なら知っていて当然だと言えるかも知れません。

特にビジネスにおいては、この言葉の通りの言動が求められることも少なくありません。

「沈黙は金」の意味

沈黙は金とは、「下手な雄弁を奮うより、黙っている方がいい(ことがある)」という意味で使われる言葉です。

正式には「雄弁は銀、沈黙は金」(もしくは、「沈黙は金、雄弁は銀」)という言葉ですが、「沈黙は金」だけで全く同じ意味として使うことができます。

この言葉にははっきりとした語源があり、英国の思想家のトーマス・カーライルの哲学著書の中で使われていたある表現を日本語に訳したものです。

しかし、その語源となった元の意味は、実は全く逆だったのではないかという説もあります。

「沈黙は金」の語源・由来

この「沈黙は金」の語源は、前項で挙げた哲学書の中にある“speech is silver, silence is golden”という一節です。

これを多少意訳して日本語にすると、「雄弁は銀、沈黙は金」となり、これこそが由来ですが、この哲学書が書かれた当時の英国では金よりも銀の方が価値が上だったと言われています。

その為、本来の意味は”黙っているより、雄弁を奮うべきだ”となるのではないかという説も有力で、その真偽は分かりません。

しかし、日本で「沈黙は金(雄弁は銀)」と言えば、ここで挙げている”下手な雄弁を奮うより、黙っている方がいい(ことがある)”という意味だと考えていいでしょう。

「沈黙は金」の言葉の使い方

沈黙は金は、前述したような、いい訳によって状況が悪くなってしまった時に、後からそうだと思ったり、人からそう言われるケースと、最初から沈黙は金だから、下手なことを言わないようにしようと考えた場合などに用いられる言葉です。

よって、この言葉が使われるのは、(本来は)何かしらのいい訳が必要な場面、または、そのようないい訳をした後だと考えていいでしょう。

「沈黙は金」を使った例文・解釈

沈黙を使った例文です。

この言葉は上で書いたようないい訳の前後に使われることがほとんどですが、そのいい訳を後悔して後に使うことの方が多いかも知れません。

「沈黙は金」の例文1

「本当に自分の責任ではないことを徹底的に説明したが、沈黙は金だったかも知れない」

全く自分に非はない(実際にもないとします)ことを散々説明したところ、”いい訳がましい”、”必死に誤魔化しているだけではないか”などと思われてしまい、これから黙っていた方がましだったと後悔している例になります。

このようなことは、人生では往々にしてあるものです。

本当は存分に説明をしたい時でも、黙っていられるのが(それによって多少状況が悪くなるとしても)大人なのかも知れません。

「沈黙は金」の例文2

「沈黙は金と言うが、黙っていてこちらの意図が分かってもらえるとは思えない」

いくら沈黙は金とは言っても、状況次第です。

いい訳ではない”説明”であれば、それをした方がいいことも多いのです。

うまくこの見極めができるようになると、沈黙で通す時の効果も上がるというものです。

「沈黙は金」の例文3

「これから面接だが、沈黙は金なので、余計なことは言わないように注意しようと思う」

これもまた、難しいケースです。

面接では、アピールしたい点をきちんと相手に伝えられるかどうかが合否に大きく影響するのは言うまでもありませんが、余計なことまで喋ってしまった為に、マイナスになってしまうこともあるからです。

「沈黙は金」の例文4

「余計な一言を言ってしまった為に、説教が長引いてしまった。 正に沈黙は金だ」

いい訳による失敗よりも、こちらの方が沈黙は金という言葉が似合う場面だと言えるでしょう。

後からあれが余計だったと分かった場合には、次からは同じ轍は踏まないように気を付けることです。

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