「泰然自若」と「大胆不敵」 の違いとは?分かりやすく解釈

「泰然自若」と「大胆不敵」 の違い意味と使い方

揺るぎない人の様子を表す言葉として 「泰然自若」「大胆不敵」があります。

どちらも似たようなニュアンスで使われる言葉ですがこの2つは全く別の意味を持ちます。

「泰然自若」「大胆不敵」はそれぞれどんな意味なのでしょうか。

今回は、「泰然自若」「大胆不敵」のそれぞれの意味と違いについて紹介します。

「泰然自若」とは?

「泰然自若」とは、落ち着いていてどんなことにも動じない様子を表す言葉です。

慌てず騒がず堂々としているさまが泰然自若であり、通常そのような態度を褒め称えるときに用いられます。

泰然自若は「泰然」「自若」という2つの言葉による合成語です。

泰然は落ち着いていて平然としている様子を、「自若」は何に対しても慌てず変化がない様子を意味する言葉です。

この2つの似たような意味を持つ言葉が合わさってできたのが泰然自若です。

似た意味を持つ2つの言葉が合わさったことで落ち着いていて変化が少ないという意味がさらに強調されています。

泰然自若は好意的な意味で使われる言葉です。

何かが起きていることに気づいているが落ち着きはらっているのが泰然自若であり鈍感で何も気づいていないの訳ではありません。

どんな時にも落ち着いている様子から転じて現在では人としての器の大きさを表現する意味でも使われています。


「泰然自若」の使い方

・どんな時でも泰然自若としている。

・自信の時も慌てないよう泰然自若を心がける。

・泰然自若とした態度は立派なものだ。

・周囲に何を言われようが泰然自若として動かない。


「大胆不敵」とは?

「大胆不敵」とは、度胸があり敵を恐れず行動することです。

大胆不敵の「大胆」には思い切って何かをすること、勇気を持って行動するという意味があります。

「不敵」には敵や困難を全く恐れない、恐れ知らずという意味があります。

大胆不敵にはこの2つの言葉の保つ意味が全て含まれています。

大胆不敵は相手を称える意味を持つ言葉ですがその中には恐れを知らない、常識から外れているという驚きや呆れのニュアンスも含まれます。

手放しで褒めているのではなく無謀さを認めながらもそれを超えた勇猛果敢な行動に対して用いられる言葉です。

一般的にはリスクを承知のうえで行動する、一か八かの賭けに出るといったような成功法ではないやり方に対して用いられます。

「大胆不敵」の使い方

・正面から来るとはなんて大胆不敵なやつだ。

・大胆不敵にも挑戦状を送り付けてきた。

・敵の本拠にひとりで乗り込むとはまさに大胆不敵。

・チャンピオンに対し大胆不敵にも打ち合いを仕掛ける。

「泰然自若」と「大胆不敵」の違い

「泰然自若」は落ち着いていて何事にも動じずどっしり構えているさま、「大胆不敵」は勇気を持って恐れを知らずに行動しているさまを指す言葉です。

どちらも肝が座っている胆力のあることを称える意味の言葉ですが泰然自若が動かずに落ち着いているのを表す言葉であるのに対し大胆不敵は積極的に行動する様子を荒らす際に用いる言葉です。

動かない様子を表す「泰然自若」に対し「大胆不敵」は積極的に動く様子を表します。

本質的な意味は似通っていますが表すものは全くの正反対です。

まとめ

「泰然自若」「大胆不敵」はどちらも人の勇気や器の大きさを賞賛する言葉です。

本質的な意味には共通点があるもののふさわしい場面は全く違います。

それぞれの言葉の保つ意味を正確に理解し正しく使い分けてください。

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