「煽り」と「暴言」は、どちらも相手に悪く言うようなニュアンスの言葉でありますが、しっかりとした意味を知っている方はあまり多くないと思います。
では、この記事では、「煽り」と「暴言」の違いについて、分かりやすく説明していきたいと思います。
「煽り」の意味とは?
「煽り」とは、あおることをあらわしており、強い風にあおられたことで起こる衝撃や同様などのことをいいます。
あるものごとに強く働く勢いや、それが及ぼす影響などのこともいいます。
雑誌や広告などにおいて、読者の興味や関心を引くために記事につける短い文章のことも「煽り」といいます。
最近になって使われるようになったのは、相手の感情を逆なですることや、挑発したりする行為を「煽り」というもので、「煽り運転」などが社会で問題となりました。
現実でもネット上でも使われる言葉ですが、どちらも相手に嫌な思いをさせてしまうものであり、誹謗中傷と捉えられることもある、使い方には注意が必要な言葉です。
「暴言」の意味とは?
「暴言」とは、礼儀のない乱暴な言葉や、無礼で無茶な発言などのことをいいます。
相手に失礼な言葉であり、「暴言」を使ってしまうと、たいていの相手は傷ついてしまうので注意が必要です。
また、乱暴な言葉を「暴言」とはいいますが、言葉遣いが乱暴なだけでは「暴言」とはなりません。
いわゆる「言葉の暴力」であり、侮辱や脅しなど、罰せられるリスクがあるものです。
「煽り」と「暴言」の違いについて
「煽り」と「暴言」は、似ている言葉にも見えますが、少し違っている部分がある言葉です。
まず「煽り」は、相手を挑発する言葉です。
それ以外にも、文章や風などの影響でよろめいてしまうことなど、いくつかの意味を持っています。
対する「暴言」は、暴力的で乱暴な言葉遣いというひとつの意味しか持っていない言葉です。
そして似ている点を比べてみても、「煽り」は挑発するような言葉、「暴言」は相手が傷つく言葉、ということなので根本的に違う言葉なのです。
「暴言」は、相手を挑発するものではなく、相手を罵ったり悪くいったり、勢いで傷つけてしまったりといった言葉なのです。
「煽り」はどちらかというと、嫌味や皮肉に似ているものであり、「暴言」はより暴力的なものであるということです。
「煽り」を使った例文を紹介
・『あいつは普段はおとなしいが、酔っ払うとすぐ人のことを煽るのだが、このあいだついに酔っ払って怖そうな人に絡み、煽ってしまい、きつく睨まれていた。大事に至らなくてよかったが、なんとも放っておけない奴である。』
「暴言」を使った例文を紹介
・『彼は喧嘩になるといつもかなりひどい暴言を吐くのだが、私が泣き出してから少し経つと必ず少し申し訳無さそうにしながら「いいすぎた、ごめん」と小さく謝るのだった。将来のことを考えると、なんとか直してもらいたいところだ。』
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「煽り」は相手を挑発する言葉や行動、「暴言」は相手を傷つける言葉のことを指していました。
どちらも不用意に使ってしまわないよう、気をつけたいものです。