「独壇場」の読み方
「独壇場」は「どくだんじょう」と読みます。
同じ様な言葉に「独擅場」がありますが、こちらは「どくせんじょう」と読みます。
どちらも難しい漢字でバッと見ると分かりにくく、しかもパソコンのフォントは細かい部分がくっついてしまい判別がつきにくくまります。
「独壇場」は真ん中の「壇」は「つちへん」で、「独擅場」の「擅」は「てへん」だと覚えておきましょう。
また、「独壇場」と似たような読み方をする言葉として「土壇場(どたんば)」がありますが、混同しない様に注意しましょう。
「独壇場」の意味
「独壇場」の意味は、「一人の意のままにできる状態」「他の人が手出しをできない様子」です。
これはその人がワガママだったり悪意を持って権力を行使しているのではなく、他の人よりも遥かに才能があり、それを生かして活躍している状況を表しているのです。
類語として「ひとり舞台」という言葉があり、普段の会話で使うのにシンプルな表現です。
由来は「独=ひとり」で「壇場=土を盛って高くした部分」であり、祭事などをとり行う為に一人だけが立てる様に高くした場所を意味します。
ここから転じてその人だけが目立った活躍をすることを意味するようになりました。
「独壇場」の言葉の使い方
「独壇場」の使い方として以下の2点があります。
優れた人や企業などの褒め言葉として
「独壇場」は、ビジネスはもちろんスポーツや政治など様々なシーンで使えます。
使い方としては人の名前や企業名などの名前に繋げて「(名前)の独壇場」と表すのが一般的です。
あるジャンルに関して他よりはるかに優れている時の褒め言葉として使われます。
対象となるのは一人だけ
「独壇場」は、一人が意のまま振る舞っている状態を意味するものです。
その為に、対象となるのは一人だけで、「〇〇と〇〇の独壇場」という様に複数の人や企業に対しては使いません。
「独擅場」との違い
「独壇場(どくだんじょう)」と「独擅場(どくせんじょう)」の読み方と表記の違いについて紹介しましたが、意味としては全く同じです。
そもそも「独擅場」だったのが、「擅(せん)」を「壇(だん)」と読み間違えた為に「独壇場」になってしまったのです。
意味は全く同じですが、現在では「独壇場」の方が浸透していて良く使われています。
「独壇場」を使った例文・短文(解釈)
「独壇場」を使った例文と解釈を紹介します。
「独壇場」の例文1
「昨日のプレゼンは彼の独壇場だった」
会社のプレゼンテーションはとても緊張するものですが、中にはプレゼンが得意で堂々と喋れて説得力があるスピーチが出来る人がいます。
スライドもスピーチも素晴らしく、皆が絶賛する様な内容だったことがうかがえます。
「独壇場」の例文2
「毎年運動会はサッカー部の独壇場だ」
学校の運動会ではスポーツ系の部活をしている人が有利になります。
しかし同じスポーツ系でも、とある部の部員だけがずば抜けていることもあるのです。
その部の部員がどの競技でも1位を取り、しかも部活対抗リレーでは優勝するなど活躍する様子を表します。
「独壇場」の例文3
「合コンになると彼の独壇場になる」
合コンになるとやたらと張り切り、相手のグループに積極的に話しかけて場を盛り上げようとする人がいます。
いつでも話題の中心になり、最終的に全員と連絡先を交換するなど、普通は中々できない異性へのアプローチが出来る人を表します。
「独壇場」の例文4
「最終コーナーを回ってからは彼の独壇場だった」
スポーツやレースで最後の部分で他の選手の追従を許さない程引き離して決着がつく場合があります。
周囲の人達に印象づける様なパフォーマンスができて、圧倒的な強さを見せつけている様子を表します。