この記事では、「的を得た回答」の意味を分かりやすく説明していきます。
「的を得た回答」とは?意味
これは、的確な回答という意味です。
まるで的を射抜いたように、ズレが生じることなく真髄に迫った様子を表しています。
また、回答は単なる答えではなく、質問などに対して返す答えのことです。
物事の本質を見事に解析し、相手が心から納得できる答えを返すことができたなら、それが「的を得た回答」です。
「的を得た回答」の概要
誰かと会話をしている際に、テンポよく話が進むと感じたことがあるのではないでしょうか。
これは、似た感性を持つ人とはストレスなく会話が成り立つからなのです。
まさに、何か質問を投げかければ「的を得た回答」が返ってくる状態です。
このように、「そうそう、まったくもってその通り」「私も同じことを言おうとしていた」と興奮して相槌を打ちたくなるのは、話し相手が「的を得た回答」をしてくれたから。
気持ちがリンクする気の合う相手との会話では、「的を得た回答」を何度となく聞かれるため、相性が良いとわかります。
「的を得た回答」の言葉の使い方や使われ方
さて、この「的を得た回答」という言葉は少々厄介と言わざるを得ません。
なぜかと言えば、「的を得る」という言葉は存在しないからです。
実際に広辞苑で調べてみても見当たりません。
一説によれば、「的を射る」という言葉から派生して生まれたのが、「的を得る」なのではないかと考えられています。
改めて考えてみると、会話上では何の違和感もなく「そりゃあ、的外れだ」「いや、的を得てるだろ?」というようなやり取りをしています。
このように話し言葉として用いるなら、「的を得る」は誤りではなくなりました。
ただし、公式の場では「的を射る」と使うほうが無難です。
特に文書として形に残す場合は、必ず「的を射る」としなければ、後で恥を掻くことが想定されるので気を付けましょう。
「的を得た回答」の類語や言いかえ
「的を得た回答」の類語にはどのようなものがあり、言いかえができるのかピックアップしてみました。
「核心をついた回答」「正鵠を射た回答」などが挙げられます。
核心をつくとは、物事の中心的な部分を指摘するという意味になるので、的を外さないという意味で似ています。
また、正鵠も物事の要点という意味があるので、同じ意味として言いかえが可能です。
まとめ
元々は、存在していないけれど頻繁に用いられる言葉は意外に使われているものです。
したがって、間違いではないけれど場合によっては恥を掻いてしまうことが無きにしも非ず。
使わないほうがよい場面もあり、気を付けなければなりません。
特にビジネスシーンで恥を掻くことは自分だけでなく、会社の評判をも貶めてしまうことに繋がるので油断大的です。
知っていれば、気を付けることができます。
「的を得た回答」「的を射た回答」について、もう一度学び直してみるのは、決して無駄にはならないはずです。