「範囲」と「範疇」の違いとは?分かりやすく解釈

「範囲」と「範疇」の違い違い

この記事では、「範囲」「範疇」の違いを分かりやすく説明していきます。

「範囲」とは?

「範囲」とは、一定の決まった広がり、かこい、かぎり、区域を意味する言葉です。

「範囲」「範」の字は、区切られた枠を表わすもので、「囲」はまわりを表す事から、先の意味となるのです。

『次の試験の範囲は、教科書の○○ページから○○ページまでです。

』や『取得した土地は、杭を打っている範囲です。

』の様に使われます。

この例の様に、「範囲」はある共通的なカテゴリーに属するエリアを示す言葉と言えます。


「範疇」とは?

「範疇」の読みは「はんちゅう」で、一般的にはあまり馴染みのない言葉と言えるかも知れません。

この「範疇」とは、同じ種類のものが所属する部類や部門を意味する言葉です。

「範疇」「範」の字の意味は、区切られた枠を表わすもので、「疇」の字は同類やたぐいと言う意味の漢字であり、「範疇」は前記の意味となるのです。

『この仕事は、私の部署の範疇ではありません。』や『 彼の作品は、趣味の範疇を超えています。』と言った様に使われます。

また「範疇」は哲学用語として、最も基本的な認識論上の概念を指す言葉としても使われます。


「範囲」と「範疇」の違い

上記の様に、辞書によれば「範囲」とは、一定の決まった広がり、かこい、かぎり、区域を意味する言葉で、「範疇」とは、同じ種類のものが所属する部類や部門を意味する言葉となります。

何となく違いがありそうですが、この意味の表現では、違いがはっきりと理解する事が、やはり難しいと言えます。

2つの言葉のニュアンスの違いを端的に表現すれば、「範疇」とは、同じような性質のものが含まれる「範囲内」を指す言葉と言い換える事が出来るのです。

先の「範疇」の文例で言えば、会社の部署には担うべき仕事の「範囲」が規定されており、要望された仕事は、その「範囲内」ではないと言う事で、「範疇」ではないと言っているのです。

また「範囲」はあるカテゴリーのものの全てで、その「範囲内」を、さらに分類することができるある一つの枠内を「範疇」と表現するケースもあります。

非常に分かりにくいですが、2つの言葉は完全な同義語ではなく、ニュアンスの違う言葉と言えるのです。

また、「範疇」には「哲学用語としての使われますが、「範囲」にはそうした使い方はありません。

「範疇」は硬い言葉であり、一般の生活の場面で使われる事は事は少ないのですが、ビジネスの文章として使われる事も少なくないので、漢字とその意味が「範囲内」と言ったニュアンスである事は理解しておきたいものです。

まとめ

「範囲」とは、一定の決まった広がり、かこい、かぎり、区域を意味する言葉で、「範疇」とは同じ種類のものが所属する部類や部門を意味する言葉となります。

2つの言葉のニュアンスの違いは中々難しいですが、「範疇」とは同じような性質のものが含まれる「範囲内」を指す言葉と理解しても、大きな間違いではないと言えます。

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