歌の歌詞に「魂の叫び」というフレーズがあったとして、その意味を考えみましょう。
「魂」というものは実体を持たないと考えるのが一般的なので、「叫ぶ」のは比喩として表現であるとして、「叫ぶ」ほどのパッションが「魂」からは出ているということになります。
さて、そもそも「魂」とはどういう意味なのでしょうか。
さらに「精神」との違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「精神」と「魂」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精神」とは?
「精神」とは、簡単に言えば「心」のことです。
すなわち、人間に関することで、肉体的で無いものは全て「精神的なもの」と言っても良いでしょう。
脳科学の正解では、心は脳の中での電気信号の無限の組み合わせだとの解釈もあります。
また、「ハングリー精神」などのように「心の持ち方」を表現する場合にも使用します。
「魂」とは?
「魂」とは、さまざまな解釈が可能な言葉です。
ここでは、できるだけ宗教的な側面を排した説明を心がけていますが、そうすると説明するのが非常に難しくなります。
おそらく人間の「心」の中にあるものなのでしょう。
実体は無いが、その人を形成する大きな要素の一つであることには間違いがないでしょう。
言い方を変えれば「心の根幹」と言っても良いでしょう。
「精神」と「魂」の違い
「精神」と「魂」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は「体」に対峙する概念であるという部分は同じなのですが、全く違う言葉です。
この記事ではこの2つの言葉の英語訳を比べることによって違いを明確にして行きます。
すなわち、「精神」の英語訳は「mind」で、「魂」の英語訳は「soul」です。
ここからわかるのは、「精神」とは「心」の領域全てであること、それに対して「魂」とは 人が活動する原動力を示しているということです。
さらにそれぞれの対義語が「肉体」と「知性」であることにも違いが隠れています。
「精神」は「肉体」のように「フィジカルなものではなく人間の中にある実体が無いもの」を表し、「魂」は「理屈で納得できる範囲の外にあるもの」であることを示唆しています。
「精神」の例文
「精神」の例文は以下のようになります。
・『精神的な強さは肉体的な強さからくる場合もあります』
・『ここのところ失敗が多かったので、精神的に不安定になっています』
「魂」の例文
「魂」の例文は以下のようになります。
・『魂を込めて作ったものは人を感動させる力を持っています』
・『人間の魂は体に対して大きな影響を及ぼしています』
まとめ
この記事では、「精神」と「魂」の違いを、解説してきました。
ここまでなんとかやってみましたが、宗教的な考え方を含めないで「魂」を定義するのはかなり難しいことです。
この記事ではできるだけその方向で解説してきましたが、結局はそれは人それぞれに意味が違うというのが結論だと考えれば、納得はできます。
つまり、各個人が自分の考える「魂」を意識して生きることで今までとは違う道が見えてくるかもしれません。