「観念」と「概念」の違いとは?分かりやすく解釈

「観念」と「概念」の違い意味と使い方

「観念」「概念」、このふたつの単語はどちらも普段の生活で目にすることは少なくても、かならず見たことがある言葉だと思います。

一見難しい言葉ですので、はっきりとした意味を知っているという方はあまりいないのではないでしょうか。

このふたつの言葉の意味を正しく覚えることで、実は今まで間違っていた言葉をしっかりと覚えることができます。

それでは、この記事では「観念」「概念」の違いについて分かりやすく説明していきたいと思います。

「観念」とは?

「観念」とは、もうこれまでだと諦めることを言います。

人が物事に対して抱いている主観的な考えのこと、それぞれの人がなにかの物事に対して抱く考えをあらわしています。

また、考えないようにしていても何度打ち消しても頭の中に浮かんでくる考えのことを「強迫観念」と言います。

自分自身の中で凝り固まった考えで、外部からの情報などが入ってきても簡単には変わらないものを「固定観念」と言います。

「観念」は、それぞれの人がなにかに対して抱く「考え」ですので、対象の物事に対して心の動きや感情が加わったもの、個人に認識されたものということです。


「概念」とは?

「概念」とは、なにかの物事の概括的な(大まかにまとめた)意味のことです。

その物事をおおまかにまとめた、だいたいこうである、といったもののことです。

物事において、世間一般の多くの人に共通していることを表現しています。

客観的に存在している、万人に共通した意識のことです。


「観念」と「概念」の違いのまとめ

「観念」「概念」はどちらも難しい言葉だという印象が強いでしょう。

だいたいのニュアンスの違いは伝わったかと思いますが、より詳しく分かりやすく、このふたつの言葉の違いを具体的に説明していきます。

簡単に言うと、「観念」はそれぞれの人の考え、「概念」は世間一般に共通した意識のことです。

また、「固定概念」は間違っていて、「固定観念」が正解です。

個人の考えが凝り固まっていて容易には変わらないということをあらわしていますので、世間一般の共通意識である「概念」を使うことは間違っているのです。

また、もうだめだと諦めるという意味は「観念」にしか無いのです。

「観念」を使った例文を2つ紹介

・『現代でも、男が外で働き、女は家で家事や育児をするという固定観念をもったままの人が多くいる。』

・『強迫観念のせいなのか、転職した今も前職の出勤時間に起きてしまう。』

「概念」を使った例文を2つ紹介

・『今まで自動車の概念はタイヤがついていて地面を走るものだったが、どうやら空を飛ぶ時代も来るらしく、技術の進歩を感じた。』

・『深海魚の見た目は、初めて目にした人からすれば魚の概念を覆す姿だっただろう。』

「観念」と「概念」の違いのまとめ

いかがでしたでしょうか。

「観念」はそれぞれの人の考え、「概念」は世間一般の共通意識のことでした。

難しい言葉ですが、ぜひしっかりと覚えておきましょう。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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