この記事では、「起こる」と「起きる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「起こる」とは?
何かが発生する、新しく生じる、始まる、といった意味の「起こる」。
一般的に何かものごとや状態が新しく発生する際に「起こる」という言葉が用いられます。
自然の働きや動きを示す場合もあるほか、悪いこと、いつもとは違うことなどが生じる場合も「起こる」が用いられ、感情や欲望が生じる場合や大勢の人が出てくる場合にも「起こる」が用いられます。
「起こる」の使い方
「事件が起こる」、「地震が起こる」、「静電気が起こる」、「津波が起こる」、「洪水が起こる」、「発作が起こる」など、何かが「起こる」もののあとに用いることが多くなります。
「起きる」とは?
何かが発生するといった意味以外にいくつかの意味を持つ「起きる」。
横になっていたものが起き上がる、立ち上がる、体を起こす、といった意味や睡眠から覚める、目を覚ましたままの状態、寝ていない状態も意味する言葉となります。
「起きる」の使い方
何かが発生するといった意味の「起きる」の使い方には、「事件が起きる」、「事故が起きる」、地震が起きる」、「洪水が起きる」、「発作が起きる」など「起こる」とほぼ同じ使い方が可能です。
それらに加え、「早く起きる」、「遅く起きる」、「起きる時間」、「転んでも起きる」など、目覚める、起き上がる、などを意味する使い方があります。
「起こる」と「起きる」の違い
「起こる」も「起きる」も自然現象の発生や事件の発生などの際に適切な言葉として使用することが可能です。
その点は共通の意味を持つ2つの言葉。
しかし、実際に「起きる」は、人間をはじめとする生き物の行為を意味する言葉で、事件や自然現象などに用いる言葉ではありませんでした。
そして、「起こる」のみが何か事件や自然現象の時だけに用いる言葉として使い分けられていたのです。
それが、現在ではどちらでも使用されるものとなり、起床する、起き上がる、などといった意味のみ「起きる」が使用されるといった違いのみとなりました。
「起こる」の例文
・『私の故郷で地震が起こる。』
・『実際に目の前で起こる前に、事故を防ぐことができて良かったです。』
・『最近、様々な地球の変化によって起こる現象が多くなっています。』
・『発作が起こる前に薬を飲むことができて良かった。』
「起きる」の例文
・『転んでも泣かずに起きる我が子はたくましいものです。』
・『日本各地でいつ、大きな地震が起きるかわかりません。』
・『洪水が起きる前に避難してください。』
・『昨夜、寝る時間が遅かったため、時間通りに起きることができませんでした。』
まとめ
以上のように「起こる」と「起きる」とでは、同じ意味として用いることができる場合と、そうでない場合があり、その使い分けが必要な言葉となります。
その違いに注意することで、適切な使い分けが可能です。