この記事では、「転落」と「転倒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「転落」とは?
「転落」は「てんらく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「バランスを崩して下に落ちる」という意味で、高い場所から人や物がころがり落ちることを言います。
2つ目は「上の位置から下の位置に一気に下がること」という意味で、急激に勢いがなくなる様子を言います。
3つ目は「堕落すること」という意味で、不健全になり劣悪な状態になることを言います。
上記に共通するのは「バランスを失い落ちる」という意味です。
「転」は「ころぶ」とも読み「ぐるりと返る」という意味、「落」は「おちる」とも読み「上から下がる」という意味、「転落」で「ぐるりと返って上から下に落ちること」になります。
「転落」の使い方
「転落」は「バランスを崩して下に落ちる」「上の位置から下の位置に一気に下がること」「堕落すること」と いう意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「転落する・した」と使われたり、副詞として「転落して」と使われたりします。
基本的に、高い場所からバランスを失い、ぐるぐると回りながら下に落ちる様子に使われる言葉です。
「転倒」とは?
「転倒」は「てんとう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「さかさまになること」という意味で、上位と下位の順序が逆になることを言います。
2つ目は「地面にころぶこと」という意味で、バランスを失い地面に倒れ込むことを言います。
3つ目は「びっくりして度を失うこと」という意味で、あわてふためく様子を言います。
上記に共通するのは「ひっくりかえる」という意味です。
「倒」は「たおれる」とも読み、「立っていたものがひっくりかえる」という意味、「転倒」で「立っていたものがひっくりかえって逆になること」になります。
「転倒」の使い方
「転倒」は「さかさまになること」「地面にころぶこと」「びっくりして度を失うこと」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「転倒する・した」と使われたり、副詞として「転倒して」と使われたりします。
基本的に、その場でバランスを失い、ひっくり返って地面に身体が付く様子に使われる言葉です。
「転落」と「転倒」の違い
「転落」は「高い場所からバランスを失い、ぐるぐると回りながら下に落ちる様子」という意味です。
「転倒」は「その場でバランスを失い、ひっくり返って地面に身体が付く様子」という意味です。
「転落」の例文
・『彼は登山中に岩場から転落したがすぐに救助された』
・『子供が2階のベランダから下に転落したが無事だった』
・『今の株価は転落の一途をたどるばかりだ』
・『彼はギャンブルで転落した人生を歩む羽目になった』
「転倒」の例文
・『バイトを入れ過ぎて講義に出席しないなんて本末転倒だ』
・『祖母は自宅の玄関でつまづいて転倒した』
・『茶話会に出席したが主客転倒でホストが目立っていた』
・『運動会の父母リレーで見事に転倒した人がいた』
まとめ
今回は「転落」と「転倒」について紹介しました。
「転落」は「高い場所から転がり落ちる」、「転倒」は「ひっくり返る」と覚えておきましょう。