この記事では、「過失」と「落ち度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「過失」とは?
「過失」は「かしつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「不注意などにより生じたしくじり」という意味で、ついうっかりと起こしてしまう間違いのことを言います。
2つ目は「法律用語で、事実を認識できるのに、不注意でしないこと」という意味で、ものごとにうっかり気づかないことを言います。
3つ目は「法律用語で、本来防止できたはずの犯罪を防止できなかった不注意な態度」という意味で、ついうっかり起こしてしまった事故などに使われます。
4つ目は「欠点」という意味で、人に足りない部分のことを言います。
上記に共通するのは「自覚していない」という意味です。
「過」は「すぎる」とも読み「しくじる」という意味、「失」は「うしなう」とも読み「あやまち」という意味、「過失」で「しくじりやあやまち」になります。
「過失」の使い方
「過失」は「不注意などにより生じたしくじり」「法律用語で、事実を認識できるのに、不注意でしないこと」「法律用語で、本来防止できたはずの犯罪を防止できなかった不注意な態度」「欠点」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「過失だ・である」と使われたり、副詞として「過失により」と使われたりします。
基本的に、故意ではなくついうっかりして失敗したり、間違いをおかすことに使われる言葉です。
「落ち度」とは?
「落ち度」は「おちど」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「あやまちをおかすこと」という意味で、手違いや間違いをおかすことを言います。
2つ目は「失敗すること」という意味で、考え方ややり方が悪くてものごとがうまくいかないことを言います。
上記に共通するのは「悪い点がある」という意味です。
「落ち度」の語源は「越度(おつど)」という言葉で、律令制時代の関所破りを表し、「規則を破ること」「法を犯すこと」という意味から転じて「あやまちをおかすこと」という意味で使われる様になりました。
「落ち度」の使い方
「落ち度」は「あやまちをおかすこと」「失敗すること」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「落ち度がある・ない」「落ち度により」などと使われます。
基本的に、故意かどうかは関係なく、悪い結果が生じた時に、する側に悪い点があることに使われる言葉です。
「過失」と「落ち度」の違い
「過失」は「故意ではなくついうっかりして失敗したり、間違いをおかすこと」という意味です。
「落ち度」は「故意かどうかは関係なく、悪い結果が生じた時に、する側に悪い点があること」という意味です。
「過失」の例文
・『スタッフの過失により火災を起こした』
・『この件は業務上過失致死傷が適用される』
・『病院側の過失により後遺症が残った』
・『過失による破損は保障されません』
「落ち度」の例文
・『この問題に関して我々には落ち度はない』
・『これは電話を受ける側の落ち度と言える』
・『事務の落ち度により連絡が遅れた』
・『どちらにも落ち度はないので諦めるしかない』
まとめ
今回は「過失」と「落ち度」について紹介しました。
「過失」は「ついうっかりのあやまち」、「落ち度」は「悪い点があること」と覚えておきましょう。