「都落ち」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「都落ち」とは?意味と使い方

都会に住んでいることをステータスだと思っている人は今でもいて、そう言った人は「都落ち」することに絶望を覚えます。

ですが今では都会への憧れがない人も増えて、「都落ち」の意味も知らない人も出てきました。

この記事では、「都落ち」の意味を分かりやすく説明していきます。

「都落ち」とは?意味

「都落ち」は都会から地方へと拠点を移すこと、またはそうせざるを得なくなった人です。

各都道府県の中でも栄えている所からそうでない地域へ移ることも「都落ち」と言われますが、東京からそれ以外の都道府県へ移ることを指すことが多いでしょう。

また都会から地方や田舎へ移り住むにしても、自分の意思ではなく不本意な場合など、ネガティブな意味で使われます。

都会へと上京した人が夢破れて実家に帰るのも「都落ち」ですし、会社の命令で行ったこともない地方へ転勤するのも「都落ち」です。


「都落ち」の概要

「都落ち」の語源は古く、鎌倉時代にできた平家物語にまで遡ります。

当時の首都である京の都で栄華を極めていた平氏ですが衰退し、源氏に戦で破れた後に、迫る源氏の手から逃れるために京の都から逃げ再起を図りましたが、この出来事を指す言葉が「都落ち」です。

それから転じて、華やかで栄えている地域から追いやられることも「都落ち」と言われるようになり、現代まで使われ続けています。

語源からして大敗と衰退からの逃走なので、非常にネガティブな言葉であり、そのニュアンスは数百年経った今でも変わりません。


「都落ち」の言葉の使い方や使われ方

現在での「都落ち」は仕事や生活の都合で、都会に住み続けられなくなった人が地方へ移る時に使われます。

その中でも前向きな理由での移住ではなく、それを望まずネガティブな感情を持つ時に使われます。

都会での成功を夢見て上京し、上手く行かずお金も稼げず故郷へ帰るのは「都落ち」ですが、湯治など体調回復のために地方へ移る場合は「都落ち」とは言いません。

また東京の支社から地方の本社への転勤する場合、基本的には栄転であり「都落ち」とは扱われませんが、本人が栄転であっても地方へ行くことを望まなければ「都落ち」です。

「都落ち」の類語や言いかえ

「都落ち」「下洛」「左遷」「離京」といった類語があります。

「下洛」は中華文明の中心であった洛陽から野に下るという言葉で、「都落ち」の中国版、もしくは「都落ち」「下洛」の日本語版と言える関係です。

ビジネスで「都落ち」という言葉が使われる場合、大抵勤め先が現状より悪くなることも指すので、ビジネスシーンで使う「都落ち」「左遷」とも言い換えられるでしょう。

「離京」「都落ち」と同じく都から離れる事を指しますが、「都落ち」とは違いネガティブな意味以外でも使われます。

まとめ

「都落ち」はネガティブな言葉なので、他の人に対して「都落ち」と言ってしまうと、相手を不快にしたり悪口になってしまう可能性が高く、注意が必要です。

誰かが東京や都会から引っ越す時には、他のネガティブな意味を含まない言い換えを使うべきでしょう。

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