この記事では、「鏡面研磨」と「バフ研磨」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鏡面研磨」とは?
「鏡面」(きょうめん)は鏡やレンズなどの表面という意味です。
「研磨」(けんま)は 物の表面を滑らかにするために、とぎみがくことを意味します。
「鏡面研磨」は(きょうめんけんま)とは金属やアルミといった素材を研磨することで、素材の表面を鏡のように仕上げる加工方法です。
「鏡面研磨」はガラスやプラスチック、セラミックス、ゴムなど様々な素材に施すことが可能です。
わたしたちの身近な金属製のスプーンやフォークにも鏡面研磨が施されています。
鏡面研磨することのメリットはいくつかあります。
・「バリ」を取れる
「バリ」とは材料を加工する時に発生する突起です。
鏡面研磨を施すとバリ除去することができ、製品の安全性を高めることができます。
加えて、小さな溶接跡や傷を取り除くことも可能です。
・見た目が美しくなる
鏡面研磨はその見た目の美しさから、製品自体の価値を高めることができます。
鏡面研磨をデザインとし、商品として売り出している会社もあります。
・表面が滑らかになる
鏡面研磨を施すことにより、素材のでこぼこが滑らかになります。
例えば、パイプ内面に鏡面加工することで、液体流れやすくなるメリットもあります。
「バフ研磨」とは?
「バフ研磨」(ばふけんま)はステンレスの表面を仕上げるために行う研磨方法です。
「バフ」とはステンレスを研磨する際に使う道具名です。
バフは円盤状の研磨輪で、綿やフェルト、ウール、スポンジなどでつくられており、そのバフを回転させながらステンレスに当てることで表面を削っていきます。
バフは英語の「buff」(磨いて輝かせる)が語源です。
用途別にバフの種類が分けられています。
・布バフ
タオルや不織布などで作られている、柔らかい素材のバフです。
金属製品のサビ取りにも使われます。
・ウールバフ
きめが細かく適度に厚みがあり、均一に磨けます。
表面を傷つけずソフトに仕上がるためツヤ出しに最適なバフです。
・麻バフ
金属を粗研磨するときに使われます中仕上げやツヤ出し効果のある麻バフもあります。
・スポンジバフ
表面が柔らかいので仕上げ用として使用されます。
「鏡面研磨」と「バフ研磨」の違い
「鏡面研磨」と「バフ研磨」の違いを、分かりやすく解説します。
結論を先に言うと、「鏡面研磨」の中に「バフ研磨」が入るということです。
金属研磨を行う工程は大きく分けて 4 つあります。
粗削り、中間仕上げ、仕上げ、鏡面研磨です。
バフ研磨は最後の鏡面研磨を行うための工程です。
最後の仕上げの方法の一つが「バフ研磨」ということです。
「鏡面研磨」イコール「バフ研磨」を考えている人も多くいます。
まとめ
この記事では、「鏡面研磨」と「バフ研磨」の違い説明しました。
「鏡面研磨」:金属やアルミといった素材を研磨することで、素材の表面を鏡のように仕上げる加工方法。
「バフ研磨」:「鏡面研磨」の一つ。
ステンレスの表面を仕上げるために行う研磨方法。
という違いがあります。