「隔絶する」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「隔絶する」とは?意味と使い方

この記事では、「隔絶する」の意味を分かりやすく説明していきます。

「隔絶する」とは?意味

まず、隔絶の「隔」は訓読みで「へだ(てる)」となります。

敢えて離れて関係性に距離を置くという意味です。

そして「絶」は、「た(つ)」となり、拒むことや断ることを意味します。

つまり、隔絶するとは意識的に距離を保って関係性を断ち切る行為を示します。

フェードアウトのように相手に気付かれないように、関係性を曖昧なまま距離を置くのではなく、きっぱりと潔く縁を切り背を向けるというイメージです。


「隔絶する」の概要

日本人は、強く意思表示することが苦手な国民性です。

そのため、苦手とする人に対しも強く「No!」と言えずに嫌々ながらも付き合い続ける場合が少なくありません。

隔絶するということは、「関わらないで欲しい」という強い意志を相手に知らしめることになりますから、隔絶できる人は心の強い人でなければ不可能と言えます。

現在はSNSなどで繋がる相手をブロックして隔絶するケースが間々ありますが、そのような関係性ではさほど深い付き合いであるとは限りません。

一般的に、相手の顔をしっかりと認識し、大切に築いてきた友好関係は簡単に断ち切ることに躊躇してしまいます。

躊躇することなく隔絶できるのであれば、その程度の関係性であり、面倒なしがらみから逃れるために行う人間関係の断捨離とも言えます。


「隔絶する」の言葉の使い方や使われ方

縁を切る相手に対し、正面から「隔絶します」というような宣言を行うのは稀です。

心の中で隔絶することを決めたら、決行あるのみ。

つまり、誰かに対して使うことはありません。

なぜなら、やはり相手を思いやる気持ちを捨ててはならないと考えるからです。

では、どのような場面で隔絶するという言葉が出てくるのでしょうか。

例えば、『彼は社会から隔絶する世捨て人のような存在だ』『彼は自ら親族や知人から隔絶することを望んだ』というように使います。

また、同じような意味を持つ類語はいくつかありますが、隔絶は馴染みの薄い言葉だけにより強い意志を込めて使われることがあります。

「隔絶する」の類語や言いかえ

関係性を拒み、孤立する様を表す言葉に言いかえることができます。

「孤立」「乖離(かいり)」「絶縁」「離別」「分離」「断絶」などが類語に相当し、言いかえる際に使えます。

類語は同じようなニュアンスを含む言葉ですが、そのときどきの状況に合わせて言葉を選ぶと、よりソフトな言い方になって相手に伝わりやすくなるメリットが生じます。

ある友人と隔絶したいと考えた場合、「しばらく距離を置いてお互い冷静になりましょう」と伝えればOK。

大抵の人は察してくれるため、深く傷つけることなく望み通りに距離が保てるようになり、時間が経てば自然と縁が切れます。

まとめ

人生において潔く隔絶する場面に遭遇することは、そう多くはありません。

理想は「きっぱり、さっぱり」としたくても、優しさや気遣いが仇となり、なかなかそうはできないものです。

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